カテゴリー:
現場知識を得る
「毎日、記録や連絡調整、ケア以外の業務に追われて、気づけばもう夕方…」 「人手が足りなくて、一人ひとりの利用者様とじっくり向き合う時間がない…」 「もっと効率よく仕事を進めたいけど、何から手をつければいいか分からない…」
介護現場で働く中で、このように感じている方は決して少なくないはずです。
少子高齢化が進み、介護ニーズが増大する一方で、介護業界は深刻な人手不足に直面しています。
限られた人員と時間の中で、質の高いケアを提供し続けるためには、「業務効率化」への取り組みが、今まさに喫緊の課題となっています。
業務効率化は、単に残業を減らすだけでなく、職員の負担を軽減し、専門性を活かせる時間を生み出し、ひいてはケアの質の向上や利用者満足度にも繋がる、非常に重要な取り組みなのです。
この記事では、日々の業務に課題を感じ、効率化を進めたいと考えている介護現場の皆様に向けて、
なぜ今、介護現場で業務効率化が必要なのか?
記録、情報共有、ケア実践など、課題別の効率化の着眼点
すぐに実践できる業務改善の具体的なアイデアと方法
ICT(介護ソフト、記録アプリ等)を活用した効果的な効率化策
業務効率化を成功させるための進め方と注意点
上記について、様々な施設の改善事例や最新の動向も踏まえながら、具体的かつ分かりやすく解説していきます。
「うちの施設でも、もっと働きやすく、もっと良いケアができるはず!」
そんな思いを実現するための一歩として、ぜひこの記事をお役立てください。
この記事でわかること
介護現場で業務効率化が急務な背景と、職員の負担軽減・ケアの質向上・経営改善をもたらす3つの大きなメリット
記録ルールの見直しや5S活動などの「非ICT施策」から、介護ソフトやタブレットを活用した「ICT施策」までの具体的な改善アイデア
現状分析から効果測定まで、現場の協力を得て業務改善を成功させるための5つの導入ステップと運用上の注意点
この記事の目次

介護の仕事は、利用者様の生活に寄り添う、非常にやりがいのある尊い仕事です。
しかしその一方で、多くの介護現場が様々な課題を抱え、「業務効率化」の必要性が年々高まっています。
なぜ今、これほどまでに業務効率化が重要視されているのでしょうか?
その背景にある現状と、効率化がもたらす本当の価値について考えてみましょう。
ご存知の通り、日本は超高齢社会を迎え、介護サービスの需要は増大し続けています。
しかし、それに対して介護を担う人材の確保は追いついておらず、多くの介護現場が慢性的な人手不足に悩まされています。
少ない人数で多くの利用者様をケアしなければならない状況は、職員一人ひとりへの業務負担の増加を招きます。
さらに、ケアそのものだけでなく、介護記録の作成、各種書類の整理、多職種との連絡調整、会議や研修など、ケア以外の業務も多く存在し、これらがさらに現場の負担感を増大させているのです。
このままの状態が続けば、職員の疲弊は進み、離職を招き、さらなる人手不足に陥るという悪循環になりかねません。
特に多くの職員が負担を感じているのが、介護記録や各種事務作業です。
もちろん、記録はケアの質を担保し、情報を共有する上で不可欠な業務です。
しかし、手書きでの記録や、複数の書類への転記作業、PCへの再入力など、非効率な方法で行われている場合、膨大な時間が費やされてしまいます。
「記録が終わらないから残業になる」 「パソコン入力が苦手で時間がかかる」 「利用者さんと話したいのに、書類仕事が終わらない」
このように、記録や事務作業に追われることで、本来最も大切にしたいはずの、利用者様と直接関わる時間、寄り添う時間が削られてしまっているのが、多くの現場の実情ではないでしょうか。
これでは、ケアの質低下や、職員のやりがいの喪失にもつながってしまいます。
介護現場の業務効率化は、単に「仕事を楽にする」ということだけではありません。
それは、関わる全ての人にとって大きなメリットをもたらします。
職員にとってのメリット: 負担軽減・時間創出: 無駄な作業や残業が減り、心身の負担が軽減されます。空いた時間を休憩や自己学習、プライベートに充てられます。 ストレス軽減: 非効率な作業によるイライラや、時間に追われる焦りから解放されます。 やりがい向上: 本来のケア業務に集中でき、利用者様と向き合う時間が増えることで、仕事への満足度ややりがいが高まります。 スキルアップ: 効率化によって生まれた時間で、研修などに参加しやすくなります。
利用者様にとってのメリット: ケアの質の向上: 職員に余裕が生まれることで、より丁寧で個別性の高いケアを受けられるようになります。コミュニケーションの時間も増えます。 安全性の向上: 情報共有が迅速・正確になることで、状態変化への対応が早まり、事故防止につながります。 満足度の向上: スタッフが笑顔で、余裕を持って接してくれることで、利用者様の安心感や満足度が高まります。
経営にとってのメリット: 生産性向上・コスト削減: 残業代の削減、消耗品費の削減(ペーパーレス化など)、業務プロセス改善による生産性向上が期待できます。 人材確保・定着: 働きやすい環境は、職員の定着率を高め、新たな人材確保にも有利に働きます。 サービス品質の向上による競争力強化: 質の高いケアは、施設の評判を高め、選ばれる施設としての競争力を強化します。 コンプライアンス強化: 記録の適正化などは、監査対策や法的リスクの低減にもつながります。
このように、業務効率化は、職員・利用者・経営の「三方よし」を実現するための重要な取り組みなのです。

「業務効率化が必要なのは分かったけど、具体的にどこから手をつければいいの?」
そう思われる方も多いでしょう。
やみくもに取り組むのではなく、まずは自施設のどこに非効率が生じているのか、課題を特定することが重要です。
ここでは、介護現場でよく見られる課題を業務別に挙げ、効率化を考える上での着眼点を示します。
最も多くの施設で課題となっているのが記録業務です。
着眼点: 記録にどのくらいの時間がかかっているか?(特に手書き、PCへの再入力) 同じ情報を何度も転記していないか? 記録のフォーマットは分かりやすいか?記入ルールは明確か? 記録のために現場と事務所を何度も往復していないか? 必要な情報がすぐに探し出せるか?
効率化の方向性: 手書きからPC・タブレット入力への移行(ICT化) 介護記録ソフト・アプリの導入による入力支援、自動転記 テンプレート、チェックリストの活用 記載ルールの見直し、簡素化
スタッフ間や多職種との情報共有も、非効率が生じやすい業務です。
着眼点: 申し送りに時間がかかりすぎていないか?内容は的確か? 口頭での伝達が多く、聞き漏らしや誤解はないか? 必要な情報が必要な相手にタイムリーに伝わっているか? ケアマネジャーや医療機関との連携に手間がかかっていないか?(電話、FAXなど)
効率化の方向性: 申し送り方法の見直し(要点に絞る、時間を区切る) 情報共有ツール(介護ソフト、ビジネスチャット、インカム等)の活用 リアルタイムでの情報更新・閲覧 多職種連携システムの導入検討
日々のケア実践の中にも、効率化できるポイントが隠されています。
着眼点: 同じケアでも、スタッフによって手順や時間にばらつきはないか? 移動や準備など、ケア以外の付帯業務に時間がかかっていないか? 利用者様の能力を最大限に活かすケアができているか?(過剰介助になっていないか) 福祉用具や介護ロボットなどを効果的に活用できているか?
効率化の方向性: ケア手順の標準化とマニュアル化 動線分析による無駄な動きの削減 ケア方法の見直し(例:2人介助→1人介助+福祉用具) 福祉用具・介護ロボットの積極的な活用
整理整頓されていない環境や、物品管理の不備も、業務の非効率を招きます。
着眼点: ケアに必要な物品(リネン、おむつ、衛生用品など)を探すのに時間がかかっていないか? 物品の在庫管理は適切か?(過剰在庫、欠品) ナースステーションや物品庫は整理整頓されているか? 動線を考慮した物品配置になっているか?
効率化の方向性: 整理・整頓・清掃・清潔・躾の「5S活動」の徹底 物品の定位置管理(ラベリングなど) 在庫管理方法の見直し(発注点の明確化など) 動線を意識したレイアウト変更
会議や研修も、効率化の視点で見直すことができます。
着眼点: 会議の目的は明確か?時間内に終わっているか? 資料準備に時間がかかりすぎていないか? 全員が参加する必要のある会議か? 研修は効果的な内容・形式で行われているか?
効率化の方向性: 会議のアジェンダ事前共有と時間管理の徹底 ペーパーレス化(資料のデータ共有) 情報共有目的ならメールやチャットツール活用も検討 オンライン会議・研修の活用 eラーニングシステムの導入
まずは自施設の状況を振り返り、特に課題が大きいと思われる業務から着手していくのが良いでしょう。

業務効率化というと、すぐにICT導入を考えがちですが、特別なツールを使わなくても、日々の業務のやり方を見直すだけで改善できることはたくさんあります。
ここでは、比較的手軽に始められる、非ICTでの業務改善アイデアと実践方法をご紹介します。
まず、現状の業務内容とその流れ、かかっている時間を「見える化」することから始めましょう。
業務リスト作成: 日々の業務を細かくリストアップします。
時間計測: 各業務にどのくらいの時間がかかっているかを計測します。
課題の洗い出し: 時間がかかりすぎている業務、重複している業務、本来不要な業務(無駄)などを特定します。
「何となく忙しい」から「〇〇の業務に△時間もかかっている」と具体的に把握することで、改善すべきポイントが明確になります。
チームで話し合いながら進めると、様々な視点からの気づきが得られます。
記録業務は、書き方のルールを見直すだけでも効率化できます。
記載ルールの明確化・簡素化: 「書くべき必須情報」と「省略可能な情報」の基準をチームで決め、共有します。「〇〇の場合は△△と記載する」のように、具体的なルールを設けます。
テンプレート活用: 定型的な記録(巡視、入浴など)は、テンプレート(雛形)を作成し、記入時間を短縮します。チェックリスト形式も有効です。
用語・略語の統一: 施設内で使う用語や略語のルールを統一し、一覧表などを作成しておくと、記録の迷いが減り、読み手も理解しやすくなります。
(※記録の書き方については、別記事「介護記録の良い例・悪い例」なども参考にしてください)
申し送りに時間がかかりすぎている場合は、やり方を見直しましょう。
伝えるべき情報の精査: 全員の情報を長々と話すのではなく、特変事項や要注意事項など、「日勤者がケアを始める前に必ず知っておくべき情報」に絞って伝えます。
時間制限の設定: 申し送り時間をあらかじめ決めておき、時間内に終える意識を持つ。
事前準備: 申し送りノートなどに要点をまとめておき、スムーズに説明できるようにする。
口頭+記録の連携: 口頭では要点のみを伝え、詳細は各自が記録(ノートやシステム)を確認する、というルールにする。
情報共有の精度を保ちつつ、時間短縮を目指す工夫が必要です。
同じケアでも、スタッフによって手順が異なると、効率が悪くなるだけでなく、ケアの質にもばらつきが出ます。
手順の標準化: 移乗、おむつ交換、食事介助など、基本的なケアの手順をチームで話し合い、最も安全で効率的な方法を標準手順として定めます。
マニュアル作成: 定めた標準手順を、写真やイラストなども活用して分かりやすいマニュアルにまとめ、いつでも参照できるようにします。新人教育にも役立ちます。
定期的な見直し: 利用者の状態変化や新しい知見に合わせて、手順やマニュアルを定期的に見直し、更新します。
標準化は、ケアの質の担保と効率化の両面で有効です。
「あれ、どこに置いたかな?」と物を探す時間は、実は大きな無駄です。
職場環境の整理整頓を徹底しましょう。
5Sの実践: 整理・整頓・清掃・清潔・躾の5S活動に取り組み、不要な物を処分し、必要な物を使いやすい場所に配置します。
定位置管理: 全ての物品(リネン、おむつ、消毒液、書類など)の置き場所を決め、誰でも分かるように表示(ラベリング)します。
動線の考慮: よく使う物品は、作業場所の近くや、取り出しやすい高さに配置するなど、動線を意識した配置にします。
5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の導入施設では、物品探し時間が平均1日18分削減され、事故発生率も32%低下したとの報告があります。
スタッフ間のコミュニケーション不足は、情報共有の遅れや認識のずれを生み、業務の非効率やミスにつながります。
報告・連絡・相談しやすい雰囲気: リーダーや管理者が率先して声をかけ、質問や相談をしやすい雰囲気を作ります。
情報共有の場: 短時間のミーティングやカンファレンスを定期的に行い、顔を合わせて情報交換する機会を設けます。
感謝と承認: 日々の業務に対する感謝の言葉や、良い取り組みへの承認を伝えることで、チームワークを高めます。
良好なコミュニケーションは、無駄な確認作業や連携ミスを減らし、チーム全体の生産性を高める土台となります。

日々の業務改善と合わせて、ICT(情報通信技術)や介護ソフトを導入することは、業務効率化を飛躍的に進める上で非常に効果的です。
ここでは、ICT・ソフト導入がもたらす主な効率化メリットと、導入時のポイントについて解説します。
介護ソフトは、介護現場の様々な業務をデジタル化し、効率化するための機能を備えています。
記録業務: タブレット等での現場入力による時間短縮・リアルタイム化。 テンプレートや選択式入力による入力負担軽減。 転記作業の不要化。 記録の検索・参照の容易化。
請求業務: サービス実績からの自動計算によるミス削減・時間短縮。 国保連伝送機能による請求作業の効率化。 入金管理の効率化。
情報共有・連携: リアルタイムでの情報共有による申し送り時間の短縮。 多職種連携機能によるスムーズなコミュニケーション。 ケアプランと記録の連動による計画作成・評価の効率化。
これらの機能により、これまで手作業で行っていた多くの業務が自動化・効率化され、大幅な時間創出と負担軽減が期待できます。
特に記録業務の効率化において、タブレットやスマートフォンの活用は大きな効果を発揮します。
ケアを行ったその場で、利用者様のそばで記録を入力できるため、
事務所に戻る手間と時間が不要になる。
記憶が新しいうちに正確な記録を残せる。
写真や動画を簡単に添付できる。
入力支援機能(タッチ操作、音声入力など)を活用できる。
といったメリットがあります。
これにより、「記録のための時間」が大幅に削減され、より利用者様と向き合う時間を確保しやすくなります。
スタッフ間の迅速な連絡・相談には、インカムやビジネスチャットツール(LINE WORKS、Slackなど)も有効です。
インカム: フロア内などで、ハンズフリーでリアルタイムに連絡を取り合えます。緊急時の呼び出しや、ちょっとした確認・依頼に便利です。
ビジネスチャット: テキストメッセージで、場所を選ばずに情報共有や相談ができます。記録も残るため、申し送りや指示伝達にも活用できます。無料プランがあるツールも多いです。
介護ソフトの情報共有機能と併用することで、よりスムーズで効率的なコミュニケーション体制を構築できます。
最新のテクノロジーを活用することも、業務効率化とケアの質向上に繋がります。
見守りセンサー: ベッドセンサー、離床センサー、人感センサーなどを活用し、夜間の巡視負担軽減や転倒・離床の早期発見に役立てます。介護ソフトと連携できるものもあります。
介護ロボット: 移乗支援ロボット(マッスルスーツなど)、入浴支援ロボット、排泄支援ロボットなどを導入し、介護者の身体的負担を軽減します。
これらの導入にはコストがかかりますが、補助金制度などを活用できる場合もあります。
長期的な視点での負担軽減効果や安全性向上効果を検討する価値はあるでしょう。
ICTツール導入で失敗しないためには、機能だけでなく、「現場での使いやすさ」と「導入後のサポート体制」を重視することが不可欠です。
使いやすさ: 直感的な操作性、分かりやすい画面デザイン、簡単な入力方法など、職員(特にICTが苦手な人)がストレスなく使えるか。
サポート体制: 導入時の研修や設定支援、運用開始後の問い合わせ対応やトラブルシューティングなど、ベンダーのサポートは手厚いか。
費用対効果: 導入・運用コストに見合うだけの業務効率化効果が期待できるか。
連携・拡張性: 他のシステムや機器との連携は可能か。将来的な機能追加に対応できるか。
必ず無料体験やデモンストレーションで実際の操作感を確認し、現場スタッフの意見を聞きながら、自施設に最適なツールを選びましょう。
(※介護ソフトの選び方については、別記事「介護ソフト 使いやすい」「介護ソフト 評判」なども参考にしてください)

業務効率化は、単に新しい方法やツールを導入すれば成功するわけではありません。
現場の状況を把握し、計画的に進め、継続的に改善していくプロセスが重要です。
ここでは、業務効率化を成功させるための基本的な進め方と注意点を解説します。
まず、「何のために効率化するのか」「現状のどこに課題があるのか」を明確にします。
目的設定: 残業時間を〇時間削減する、記録時間を〇分短縮する、利用者とのコミュニケーション時間を増やすなど、具体的で測定可能な目標を設定します。
現状分析: 業務の棚卸しを行い、各業務にかかる時間や手間、ボトルネックとなっている箇所を「見える化」します。職員へのアンケートやヒアリングも有効です。
目的と現状を正確に把握することが、効果的な改善策を検討するためのスタートラインとなります。
現状分析で見えた課題に対して、具体的な改善策を検討し、実行計画を立てます。
改善策の検討: この記事で紹介したような非ICT・ICTの様々な効率化アイデアの中から、自施設の課題解決に有効なものを選択・組み合わせます。
計画策定: いつまでに、誰が、何を、どのように実施するのか、具体的なスケジュールと役割分担を決めます。導入コストや必要なリソースも計画に含めます。
目標の再設定: 改善策実施後の具体的な目標値を設定します(例:記録時間を〇%削減)。
実現可能で具体的な計画を立てることが重要です。
業務効率化は、現場スタッフの理解と協力なしには成功しません。
丁寧な説明: なぜ効率化が必要なのか、導入する手法やツールで何が変わるのか、どのようなメリットがあるのかを、現場スタッフに丁寧に説明します。
意見交換・不安解消: 現場からの意見や質問に耳を傾け、不安や懸念を解消する努力をします。一方的な押し付けにならないように注意します。
推進体制: 各部署やユニットに推進リーダーを置くなど、現場を巻き込んだ協力体制を構築します。
全員が納得し、前向きに取り組めるような雰囲気づくりが大切です。
最初から完璧を目指さず、まずは小さな範囲(特定の業務、特定のユニットなど)から試してみる「スモールスタート」が有効です。
試行導入: 新しい手順やツールを限定的に導入し、効果や問題点を検証します。
フィードバック収集: 試行導入に参加したスタッフから、良かった点、改善点などのフィードバックを集めます。
修正・改善: フィードバックをもとに、手順やルール、ツールの設定などを修正・改善します。
効果確認: 改善策の効果を測定し、目標達成度を確認します。
このPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のPDCAサイクルを回しながら、少しずつ改善を進めていくことが、確実な成果につながります。
業務効率化の取り組みは、一度実施したら終わりではありません。
効果測定: 定期的に効率化の効果(時間削減、コスト削減、職員満足度など)を測定し、目標達成度を確認します。
課題の再発見: 新たな課題や改善点が見つかることもあります。
改善策の継続: 効果が出ている取り組みは継続・横展開し、課題に対しては新たな改善策を検討・実施します。
常に現状を見直し、より良い方法を模索し続ける「継続的な改善」の意識を持つことが、効率的な働き方を維持・発展させる上で重要です.
最後に、最も重要な注意点です。
業務効率化は、あくまで「より良いケアを提供するための手段」であって、それ自体が目的ではありません。
効率を追求するあまり、
利用者様とのコミュニケーションが減ってしまう
必要な観察やアセスメントが疎かになる
個別性よりも画一的なケアが優先される
といったことになれば、本末転倒です。
常に「この効率化は、利用者様のケアの質の向上につながっているか?」「職員がより専門性を発揮できる環境づくりに貢献しているか?」という視点を持ち、効率性とケアの質のバランスを取りながら進めることが、介護現場における業務効率化の本来あるべき姿です。

他の施設や事業所が、どのように業務効率化に取り組んでいるのか、具体的な事例を知りたいという方も多いでしょう。
ここでは、特定の施設名は挙げませんが、一般的に聞かれる業務効率化の成功例をいくつかご紹介します。
自施設での取り組みのヒントにしてください。
ある特別養護老人ホームでは、長年手書きで行っていた介護記録を、タブレット端末で入力できる介護記録ソフトに移行しました。
取り組み: 全職員にタブレットを貸与し、ケアの合間にその場で記録を入力できるようにした。よく使う記録内容はテンプレート化し、選択式入力も活用。導入前に十分な研修を実施し、ICTリーダーを各ユニットに配置してサポート体制を整えた。
効果: 記録にかかる時間が平均で1人あたり1日40分以上削減された。転記作業がなくなり、記録ミスも減少。リアルタイムで情報共有できるようになったため、申し送り時間が半減し、カンファレンスでの議論も深まった。職員からは「記録のストレスが減った」「利用者さんと関わる時間が増えた」という声が上がった。
あるデイサービスセンターでは、職員の残業が慢性化していることが課題でした。
ICT導入だけでなく、日々の業務プロセスそのものを見直すことに取り組みました。
取り組み: 全職員で業務の棚卸しを行い、各業務にかかる時間を計測。「送迎後の記録」「ケアマネへの報告書作成」「午後のレクリエーション準備」などに特に時間がかかっていることを特定。記録の記載ルールを簡素化し、報告書作成はテンプレートを活用。レク準備は分担制にし、空き時間を活用。情報共有は短時間のミーティングと連絡ノート(要点のみ)に。
効果: 無駄な作業や待ち時間が削減され、多くの職員が定時で退勤できるようになった。チーム内の連携もスムーズになり、サービスの質に関する前向きな意見交換が増えた。
ある訪問看護ステーション併設の居宅介護支援事業所では、訪問看護師、ヘルパー、ケアマネジャー間の情報共有に課題がありました。
取り組み: 多職種連携に対応した情報共有ツール(介護ソフトの連携機能や、医療介護専用SNSなど)を導入。訪問先でのバイタルやケア内容、利用者の様子の変化などを、関係者がリアルタイムで共有できるようにした。連絡・相談もツール上のメッセージ機能で行うルールに。
効果: 電話やFAXでの煩雑なやり取りが大幅に削減。情報共有のスピードと正確性が向上し、利用者の状態変化への迅速な対応が可能になった。多職種カンファレンスの準備時間も短縮され、より建設的な議論ができるようになった。
これらの事例はあくまで一例ですが、ICT活用と業務改善の両面からアプローチすることの重要性を示唆しています。
自施設の課題に合わせて、参考にできる部分を取り入れてみてください。

今回は、「介護 業務効率化」をテーマに、
なぜ効率化が必要なのか、そのメリット
課題別の効率化の着眼点
すぐに実践できる業務改善アイデア(非ICT編)
ICT・介護ソフト活用による効果的な効率化
成功させるための進め方と注意点
他施設の成功事例
などを網羅的に解説してきました。
人手不足や業務負担の増大といった課題に直面する介護現場において、業務効率化はもはや避けては通れない重要な取り組みです。
ICTツールの導入はもちろん有効な手段ですが、それだけでなく、日々の業務プロセスを見直し、無駄をなくしていく地道な改善努力も欠かせません。
大切なのは、効率化そのものを目的にするのではなく、それによって生み出された時間や余裕を、利用者様へのより質の高いケアや、職員自身の働きがい向上に繋げていくことです。
まずは自施設の課題を明確にし、できることから少しずつ改善を始めてみましょう。
この記事で紹介したアイデアや事例が、皆様の施設の業務効率化推進の一助となり、職員がいきいきと働き、利用者様が安心して質の高いケアを受けられる、そんな未来の介護現場づくりに貢献できれば幸いです。

CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」に
つくられた地域密着型サービス特化の介護記録
アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさ
にこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。
記録
・紙の介護記録をデジタル化
・かんたんテンプレ・音声入力
計画
・計画と記録の連携
・帳票作成の負担が少ない
コミュニケーション
・チャットツール連携
・関係者との連携を円滑に
AI
・健康予測AIでリスク検知
・【時短】AI個別介護計画書

資料請求
CareViewerの詳しい機能や導入メリットなどを記載した資料をダウンロードできます
資料請求
はこちら

無料体験版
まずは触って操作感を確かめてみたい方は無料で体験できます
無料体験版
はこちら
関連記事

2026.01.30
通院介助記録の書き方|そのまま使える場面別文例集と3つの原則|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」

2026.01.30
口腔ケア記録の書き方決定版!3つの鉄則と使える文例・用語集|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」

2025.04.28
生活機能チェックシートの書き方と活用法|個別機能訓練加算算定のポイント|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」

2025.04.23
介護記録の簡素化|効率的な書き方・テンプレート・アプリ活用術を解説|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」

2025.04.23
夜勤の介護記録 例文50選|場面別の書き方とNG例【テンプレート無料DL】|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」

2025.04.21
介護現場の業務効率化|すぐに使える改善アイデアとICT活用法を解説!|AI・介護記録ソフト/アプリ「CareViewer」


CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。


CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。


CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。


CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。


CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。
介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。