その言葉、大丈夫?介護記録で使ってはいけない言葉と注意点介護の現場で、日々の記録は欠かせない業務の一つ。でも、その言葉選び、本当に大丈夫ですか?何気なく使っている言葉が、時に、利用者やご家族を傷つけてしまうことも。記録は、ただ事実を書き留めるだけでなく、相手への思いやりを込める大切なコミュニケーションツールです。この記事では、介護記録で「使ってはいけない言葉」に焦点を当て、その理由や具体的な言い換え例をわかりやすく解説していきます。さあ、一緒に、心温まる記録を目指しましょう。この記事の目次介護記録で使ってはいけない言葉とその理由介護記録は、利用者の状態を正確に伝えるための大切なツール。でも、言葉の使い方を間違えると、相手を傷つけたり、誤解を招いたりする可能性があります。ここでは、特に注意したい言葉と、その理由をみていきましょう。主観的な表現や決めつけ「わがまま」とか「頑固」といった言葉、ついつい使ってしまっていませんか?これらの言葉は、介護者の主観が入った表現で、利用者の本当の気持ちや状況を正しく表しているとは限りません。例:「食事を拒否された」言い換え例:「『お腹が空いていない』と仰り、食事を半分残された」ポイントは、事実を客観的に書くこと。「拒否された」という表現ではなく、「なぜ食べなかったのか」という背景を、利用者の言葉や様子から丁寧に拾い上げるのが大切です。専門用語や略語の多用介護の現場では、「ADL」や「BPSD」といった専門用語や略語がよく使われます。でも、利用者やご家族は、必ずしもこれらの言葉を理解しているとは限りません。専門用語や略語を使うときは、できるだけわかりやすい言葉に言い換えたり、補足説明を加えたりする配慮が必要です。例:「ADLが低下している」言い換え例:「日常生活動作(食事や着替えなど)に介助が必要な場面が増えている」専門用語は、介護者同士のコミュニケーションを円滑にするには便利ですが、利用者やご家族にとっては、理解の妨げになることも。誰にとってもわかりやすい言葉で伝えるように心がけましょう。否定的な表現やネガティブな言葉「徘徊」や「暴言」といった言葉は、利用者の尊厳を傷つける可能性があります。これらの言葉は、どうしてもネガティブな印象を与えてしまうため、より穏やかな表現に言い換える必要があります。例:「夜間徘徊があった」言い換え例:「夜間、居室を出て廊下を歩かれていた」「徘徊」を「歩かれていた」と言い換えるだけで、ずいぶんと印象が変わりますよね。言葉一つで、相手への敬意を表現できることを忘れないようにしましょう。プライバシーに関わる情報利用者の病歴や個人情報など、プライバシーに関わる情報は、細心の注意を払って取り扱う必要があります。記録には、必要最低限の情報のみを記載し、不必要に詳細な情報を書きすぎないように気をつけましょう。例:「〇〇病である」言い換え例:「医師から〇〇の診断を受けている」診断名などの個人情報は、特に慎重に扱うべき情報です。記録に残す必要がある場合は、具体的な病名ではなく、「医師から〇〇の診断を受けている」といった表現にとどめるのが無難でしょう。介護記録を書く際の注意点介護記録を書くとき、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか?ここでは、より質の高い記録を作成するための、大切なポイントを4つご紹介します。ポイントを押さえて、利用者にとってより良いケアにつなげていきましょう。5W1Hを意識した具体的な記述いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)を意識して、具体的に記述することが大切です。これらの要素を明確にすることで、状況を正確に伝え、誤解を防ぐことができます。例えばこんな風に✕「お風呂で転倒した」〇「本日14時頃、浴室にてAさんが入浴中にバランスを崩し、転倒。介助者がすぐに駆けつけ、大事には至らず。」5W1Hを意識すると、記録がより具体的になりますね。「いつ」「どこで」「どのように」を明確にすることで、転倒時の状況がより詳しく伝わり、今後の対策を立てる上でも役立ちます。客観的な事実に基づいた記録介護者の推測や感情を排除し、観察した事実のみを記録するように心がけましょう。「〇〇だろう」「〇〇に違いない」といった憶測に基づいた記述は避け、実際に見て、聞いて、感じたことをそのまま書くようにしましょう。記録は、あくまで事実を伝えるためのものです。介護者の主観や感情が入ると、事実が歪められてしまう可能性があります。客観的な視点を常に持ち、冷静に観察したことを記録するようにしましょう。利用者やご家族への配慮利用者やご家族が記録を読むことを想定し、敬意を持って丁寧に記述することが大切です。不適切な言葉遣いや、一方的な決めつけは避け、相手への配慮を忘れないようにしましょう。「記録は誰のために書くのか?」を常に意識することが大切です。利用者やご家族の気持ちを想像し、温かい言葉遣いを心がけましょう。記録を通して、信頼関係を築いていきたいですね。記録後の見直しと修正記録後は必ず見直し、誤字脱字や不適切な表現がないか確認するようにしましょう。一度書いた記録も、必ず見直すことで、より正確で丁寧なものになります。記録を書き終えたら、必ず見直す習慣をつけましょう。少し時間を置いてから見直すと、客観的な視点でチェックできますよ。誤字脱字だけでなく、表現が適切かどうかも確認し、より質の高い記録を目指しましょう。当社が提供するAI・介護記録ソフト「CareViewer」は介助内容を選択式で記録を入力ができる為、客観的な事実に基づいた記録をとることに優れています。介護記録を紙から電子化するだけならば、無料で始めることができますので、興味があればぜひ下記のボタンから資料をダウンロードしてください。%3C!--%20%E5%AE%A2%E8%A6%B3%E7%9A%84%E3%81%AA%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%84%E3%81%9F%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%82%92%E6%AE%8B%E3%81%99%E3%81%AA%E3%82%89CareViewer%20--%3E%0A%3Cdiv%20class%3D%22c-btn%20u-mb60%22%3E%0A%20%20%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Fcare-viewer.com%2F%23contact%22%20class%3D%22c-btn-anchor%22%20target%3D%22_blank%22%20rel%3D%22noopener%20noreferrer%20nofollow%22%3E%E5%AE%A2%E8%A6%B3%E7%9A%84%E3%81%AA%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%84%E3%81%9F%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%82%92%E6%AE%8B%E3%81%99%E3%81%AA%E3%82%89CareViewer%3C%2Fa%3E%0A%3C%2Fdiv%3E%0A%20%20%0A%3Cstyle%3E%0A%20%20.c-btn%20%7B%0A%20%20%20%20text-align%3A%20center%3B%0A%20%20%20%20text-decoration%3A%20none%3B%0A%20%20%7D%0A%0A%20%20.c-btn-anchor%20%7B%0A%20%20%20%20display%3A%20inline-block%3B%0A%20%20%20%20color%3A%20%23FFF%20!important%3B%0A%20%20%20%20font-family%3A%20'Noto%20Sans%20JP'%2C%20sans-serif%3B%0A%20%20%20%20font-size%3A%2018px%3B%0A%20%20%20%20font-weight%3A%20700%3B%0A%20%20%20%20align-items%3A%20center%3B%0A%20%20%20%20background%3A%20%2315aaa0%3B%0A%20%20%20%20border-bottom%3A%201px%20solid%20%232ea89c%3B%0A%20%20%20%20border-left%3A%201px%20solid%20%232ea89c%3B%0A%20%20%20%20border-radius%3A%2033px%3B%0A%20%20%20%20border-right%3A%201px%20solid%20%232ea89c%3B%0A%20%20%20%20border-top%3A%201px%20solid%20%232ea89c%3B%0A%20%20%20%20box-shadow%3A%20none%3B%0A%20%20%20%20padding%3A%2010px%2020px%2010px%3B%0A%20%20%20%20width%3A%2080%25%3B%0A%20%20%20%20max-width%3A%20500px%3B%0A%20%20%20%20font-size%3A%2014px%3B%0A%20%20%7D%0A%0A%20%20.c-btn-anchor%3Ahover%20%7B%0A%20%20%20%20background%3A%20%23fff%3B%0A%20%20%20%20color%3A%20%232ea89c%20!important%3B%0A%20%20%20%20text-decoration%3A%20none%20!important%3B%0A%20%20%7D%0A%0A%20%20%40media%20(min-width%3A%20768px)%20%7B%0A%20%20%20%20.c-btn-anchor%20%7B%0A%20%20%20%20%20%20width%3A%2060%25%3B%0A%20%20%20%20%20%20padding%3A%2020px%2032px%2020px%3B%0A%20%20%20%20%20%20font-size%3A%2018px%3B%0A%20%20%20%20%7D%0A%20%20%7D%0A%3C%2Fstyle%3E状況別:適切な表現への言い換え例介護記録でよくある場面を想定して、具体的な言い換え例をみていきましょう。ここでは、食事、排泄、BPSD(行動・心理症状)の3つの場面を取り上げ、より適切な表現を考えていきます。食事場面での表現「食べない」「こぼす」といった否定的な表現ではなく、具体的な状況を説明するように心がけましょう。なぜ食べないのか、どのようにこぼしてしまったのかなど、背景にある理由を丁寧に記述することが大切です。状況不適切な表現適切な表現例食事をなかなか食べ進めない場合「全然食べない」「食欲がない」「食事を少しずつしか口にされない」「食事が進まず、お声がけを促した」食事中にこぼしてしまった場合「こぼした」「汚した」「食事中、スプーンの操作が難しく、一部をこぼされた」「お茶を飲む際に、むせてこぼしてしまった」食事中にむせてしまった場合「むせた」食事中、むせ込みがあり、背中をさすり様子を見た」「お茶を飲む際に、むせてしまったため、ゆっくり飲むように促した」このように、否定的な言葉を避け、具体的な状況を説明することで、記録がより丁寧で、かつ役立つものになります。「どうしてそうなったのか」という視点を持ち、記録することを心がけましょう。排泄場面での表現「失禁」といった直接的な表現は避け、より配慮のある言葉を選ぶようにしましょう。排泄の状況を記録する際は、プライバシーに配慮し、利用者の尊厳を傷つけないように注意することが大切です。状況不適切な表現適切な表現例トイレに間に合わなかった場合「失禁した」「漏らした」「トイレへの誘導が間に合わず、尿が漏れてしまった」「尿意を訴えるのが遅れ、間に合わなかった」排泄の回数が多い場合「何度もトイレに行く」「頻尿」「トイレに行く回数が多くなっている」「排尿回数が普段よりも多い」排泄の量が少ない場合「全然出ない」「便秘」「排便が普段よりも少ない」「便が出にくく、お腹をマッサージした」排泄に関する記録は、特にデリケートな内容です。利用者のプライバシーを尊重し、言葉を選ぶようにしましょう。「なぜそうなったのか」という視点を持ち、原因を探ることも大切です。行動・心理症状(BPSD)に関する表現「問題行動」といったレッテルを貼るような表現は避け、具体的な行動とその背景を記述するように心がけましょう。BPSDは、利用者の心身の状態が反映された行動です。その背景を理解し、適切な対応につなげることが大切です。状況不適切な表現適切な表現例大声で叫んでしまった場合「大声で叫んだ」「騒いだ」「夕方、不安そうな表情で『家に帰りたい』と大きな声で訴えられた」「何かを訴えたい様子で、大きな声を出されていた」落ち着かない様子の場合「落ち着きがない」「ウロウロしている」「不安な様子で居室を何度も出入りしていた」「落ち着かない様子で、室内をゆっくりと歩かれていた介護者に抵抗するような行動が見られた場合「介護を拒否した」「暴れた」「着替えの際に、手を払いのけるような動作が見られた」「介護者が声をかけると、少し嫌がる様子が見られた」BPSDは、利用者の「何かを伝えたい」というサインかもしれません。決めつけやレッテル貼りは避け、具体的な行動とその背景を理解しようと努めましょう。記録を通して、利用者の気持ちに寄り添うことが大切です。まとめ介護記録は、利用者の状態を正確に伝え、より良いケアを提供するための大切なツールです。この記事では、介護記録で「使ってはいけない言葉」とその理由、そして適切な表現への言い換え例について、解説してきました。主観的な表現や決めつけは避け、具体的な事実を客観的に記録しましょう。専門用語や略語は、できるだけわかりやすい言葉に言い換え、必要に応じて説明を加えましょう。否定的な表現やネガティブな言葉は、より穏やかな表現に言い換えて、利用者の尊厳を守りましょう。プライバシーに関わる情報は、必要最低限の記載にとどめ、慎重に取り扱いましょう。5W1Hを意識し、具体的な状況を正確に伝えるように心がけましょう。記録後は必ず見直し、誤字脱字や不適切な表現がないか確認しましょう。介護記録は、ただの業務ではなく、利用者との大切なコミュニケーションの一つ。言葉一つで、利用者やご家族との信頼関係を築くこともできます。この記事を参考に、日々の記録を見直してみませんか?より温かく、心に寄り添う介護記録を目指して、一緒に頑張りましょう!