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ターミナルケア加算とは|【2024年改定対応】算定要件・単位数・施設別チェックリスト

チェックリストとビジネスアイテム

訪問看護ステーションや介護施設の管理者なら、

「ターミナルケア加算の算定要件が複雑で、本当に正しく請求できているか不安…」 「記録の負担が大きくて、質の高いケアと適切な加算算定の両立が難しい…」

こんな悩みを抱えていませんか。

ターミナルケア加算は、2024年改定により一部サービスで評価や要件が見直されています。特に訪問看護等では単位数の引き上げや遠隔死亡診断補助加算の新設があり、医療機関・介護保険サービス・施設系サービスごとに最新要件を確認することが重要です。

介護記録ソフトを活用すれば、記録業務の負担を軽減しながら、質の高い終末期ケアと確実な加算算定を両立できるようになります。

この記事では、医療・介護施設での終末期ケアに携わる実務者の方に向けて、

  • 施設種別ごとのターミナルケア加算の算定要件と基本ルール

  • 確実な算定に必要な書類と記録方法

  • 算定漏れ・査定の防止策と実務上の疑問解決

上記について、20年以上の介護施設運営経験と介護記録ソフト開発の知見を交えながら解説しています。

終末期ケアの質を高めながら適切な加算を算定することは、スタッフのケア業務への集中と施設経営の安定にもつながります。

ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 施設種別(訪問看護・介護保険・医療機関)ごとのターミナルケア加算の算定要件と3つの基本要素

  • 算定漏れや返戻を防ぐための必須書類・具体的な記録方法と多職種連携のポイント

  • 記録業務の負担を軽減し、確実に加算を算定するための電子記録システムの活用法

この記事の目次

ターミナルケア加算の算定要件とは?施設種別ごとの基本ルール

ルールのふきだしを持つ手

ターミナルケア加算は、終末期患者に対して提供される医療・介護サービスの質を評価する加算制度で、その算定要件は「医師による終末期判断」「計画的なケア提供」「詳細な記録」の3つの基本要素に集約されます。

ターミナルケア加算は、訪問看護、居宅介護支援、施設系サービス、医療機関で名称・単位数・算定要件が異なります。2024年改定では、訪問看護等のターミナルケア加算が見直され、介護保険サービスでは遠隔死亡診断補助加算も新設されています。

以下では、ターミナルケア加算の基本概念から施設種別ごとの主な違い、そして点数・単位数と算定時期の考え方まで、実務に直結する重要ポイントを解説していきます。

「医師による終末期判断」「計画的なケア提供」「詳細な記録」の3要素

2024年改定後も、算定の基本は「医師による終末期判断」「本人・家族の意向を踏まえた計画的なケア」「多職種連携と詳細な記録」です。加えて、サービス種別ごとの改定内容を反映し、単位数・算定時期・記録要件を最新情報に更新しておく必要があります。

まず、「医師による終末期判断」については、対象となる患者が医学的に回復の見込みが少ない状態であることを医師が診断し、その旨を診療録等に記載する必要があります。

「診断書を作成する時間がない中で、どこまで記録すれば良いのだろう…」と悩まれる方も多いかもしれません。

具体的には、患者の状態(例:がん末期、心不全末期など)と予後予測を明記し、その判断根拠となる検査結果や臨床症状を記録することが重要です。

次に「計画的なケア提供」については、本人・家族の意向を踏まえた上で、多職種による緩和ケアや看取りに向けたケア計画を立案し、実施する必要があります。

計画的なケア提供において重要なのは以下の点です。

  • 多職種カンファレンスの実施: 医師、看護師、ケアマネジャー等による情報共有と方針決定の場を設け、その内容を記録します。カンファレンスは対面だけでなく、ICTを活用したリモート会議でも算定可能です。

  • 24時間の連絡体制の確保: 患者・家族からの緊急連絡に対応できる体制を整備し、その体制について文書で説明を行います。

  • 患者・家族への説明と同意: 終末期ケアの方針について患者・家族に説明し、同意を得た記録を残します。

最後に「詳細な記録」については、提供したケアの内容と患者の状態変化、それに対する対応を具体的に記録することが求められます。

特に、疼痛や呼吸困難などの症状マネジメントの内容、精神的ケアの提供状況、家族へのサポート内容などを詳細に記録することで、質の高いターミナルケアの提供を証明する必要があります。

これら3つの基本要素は、施設種別を問わず共通して求められる基盤となっており、各要素をしっかりと押さえることでターミナルケア加算の確実な算定につながります。

訪問看護・介護保険・医療機関別の算定要件の主な違い

ターミナルケア加算の算定要件は施設種別によって異なる部分があり、それぞれの特性に応じた要件が設定されています。

訪問看護、介護保険サービス、医療機関ごとの主な違いを理解することは、適切な加算算定のために不可欠です。

「同じターミナルケア加算なのに、なぜ施設によって要件が違うのだろう」と疑問に思われる方もいるでしょう。

まず、訪問看護におけるターミナルケア加算の特徴的な要件は以下の通りです。

  • 死亡日前14日以内の2日以上の訪問: 死亡日の前日までの14日間に2日以上、訪問看護を実施していることが必要です。この訪問回数は加算算定の基本条件となります。

  • 患者の状態変化等に関する医療機関との連携: 患者の状態変化や死亡に関する連絡調整を医療機関と行い、その内容を記録する必要があります。

  • 訪問看護ターミナルケア療養費の特有条件: 訪問看護ステーションの場合、「訪問看護ターミナルケア療養費」として算定され、在宅での死亡または入院後24時間以内の死亡が条件となります。

次に、介護保険サービスにおけるターミナルケア加算の特徴的な要件としては以下が挙げられます。

  • 居宅介護支援(ケアマネジメント)との連携: 居宅介護支援事業所との連携が重視され、サービス担当者会議等での情報共有が求められます。

  • 介護職員等との協働: 医療職だけでなく、介護職員等との協働によるケア提供とその記録が必要です。

  • 施設サービスにおける看取り介護加算との関係: 特別養護老人ホームなどでは、「看取り介護加算」として位置づけられ、死亡日30日前からの段階的な算定体系となっています。

最後に、医療機関(病院・診療所)におけるターミナルケア加算の特徴的な要件は次の通りです。

  • 有床診療所や病院での在宅ターミナルケア加算: 在宅患者の緊急入院等の受け入れ時に算定可能で、退院支援計画の作成が必要です。

  • 診療情報提供料の加算としてのターミナルケア加算: 患者紹介時の診療情報提供に伴い算定する場合があり、患者の終末期の状況や治療方針等の詳細情報提供が求められます。

  • 在宅診療における在宅ターミナルケア加算: 在宅患者訪問診療料等に対する加算として算定され、最期を自宅で迎えることを希望する患者への対応が評価されます。

各施設種別の算定要件を正確に理解し、それぞれの現場に適した形でターミナルケア加算を算定することが、適切な評価と報酬獲得につながります。

加算の点数・単位数と請求における時期の考え方

ターミナルケア加算の点数・単位数は施設種別や患者の状態によって異なり、請求のタイミングにも特有のルールがあります。

適切な時期に正確な点数・単位数で請求するためには、各制度の仕組みを理解しておくことが重要です。

「加算の請求タイミングを間違えて返戻になってしまった」という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まず、訪問看護におけるターミナルケア加算の点数と請求時期について見てみましょう。

医療保険の訪問看護では、訪問看護ターミナルケア療養費として、在宅で死亡した場合は25,000円、特別養護老人ホーム等で死亡した場合などは10,000円が算定対象となります。2024年改定後は、遠隔死亡診断補助加算1,500円の取扱いも確認が必要です。

次に、介護保険サービスにおけるターミナルケア関連加算の単位数と請求時期は以下の通りです。

訪問看護等のターミナルケア加算は、2024年改定で評価が見直され、介護保険では死亡月に2,500単位を算定する形となっています。また、施設系サービスの看取り介護加算・ターミナルケア加算は、死亡日からの日数に応じて段階的に評価されるため、サービス種別ごとに最新の単位数を確認する必要があります。(以下は一部の介護サービスにおける具体例)

  • 訪問看護(介護保険): ターミナルケア加算として、死亡月に2,500単位が算定できます。

  • 特別養護老人ホーム等: 看取り介護加算として、死亡日以前30〜4日は144単位/日、死亡日前日と前々日は680単位/日、死亡日は1,280単位/日が算定できます。段階的に単位数が増加する点が特徴です。

  • グループホーム: 看取り介護加算として、死亡日以前30〜4日は144単位/日、死亡日前日と前々日は680単位/日、死亡日は1,280単位/日となります。

最後に、医療機関におけるターミナルケア関連加算の点数と請求時期についてです。

  • 在宅患者訪問診療料のターミナルケア加算: 在宅で死亡した場合は5,000点、入院後24時間以内に死亡した場合は3,000点が算定できます。請求は患者が死亡した月に行います。

  • 在宅時医学総合管理料等の在宅ターミナルケア加算: 在宅で死亡した場合、月1回のみ4,000点を加算できます。

請求における時期の考え方で重要なポイントは以下の通りです。

  • 死亡確認のタイミング: 医師による死亡確認が必要であり、その日時によって算定可能な加算が決まります。

  • 請求月の考え方: 医療保険では原則として死亡した月に請求しますが、訪問看護ステーションのターミナルケア療養費は死亡月の翌月請求となるなど、例外があります。

  • 施設間での患者移動時の取り扱い: 患者が施設間を移動し、その後短期間で死亡した場合の算定ルールは複雑です。一般的には最後にケアを提供した施設が算定できますが、施設種別によって異なる場合があります。

ターミナルケア加算の点数・単位数と請求時期を正確に把握し、適切なタイミングで請求することで、査定や返戻のリスクを減らし、施設の安定した収益確保につなげることができます。

ターミナルケア加算の確実な算定に必要な書類と記録方法

良いことを思いつくエプロンを着た女性

ターミナルケア加算を確実に算定するには、適切な書類作成と詳細な記録管理が不可欠です。

医療・介護の現場では「算定要件を満たしているのに、書類不備で加算が認められなかった」というケースが少なくありません。

多忙な業務の中でも確実に算定するためには、各サービス種別ごとの必要書類と記録方法を正確に理解し、効率的な記録システムを活用することが重要です。

訪問看護で必要な書類と算定漏れを防ぐチェックポイント

訪問看護におけるターミナルケア加算の算定には、具体的な書類と明確な記録が必須です。

訪問看護のターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上の訪問看護を実施した場合に算定できます。

「死亡した患者さんには必ず算定できるはず…」と思っていても、実際には必要書類の不備で算定できないケースが多いのが現状です。

算定には、医師の指示内容、終末期である医学的判断、本人・家族への説明と同意、ターミナルケア計画、多職種連携の記録、訪問・対応内容の記録が必要です。2024年改定後は、遠隔死亡診断補助加算や意思決定支援に関する記録も、該当する場合は確認しておきましょう。

算定漏れを防ぐためのチェックポイントとしては、以下の点に注意が必要です。

  • 死亡前14日以内に2日以上の訪問実績があることを確認

  • ターミナルケア加算を算定する月に訪問看護基本療養費を算定していること

  • 入院中の患者への訪問看護では算定できないことへの留意

  • 同一日に複数回訪問した場合も訪問回数は1回とカウントされること

  • 主治医への死亡報告と連携内容の記録を残すこと

医療機関との連携を示す記録は特に重要です。

算定要件を満たすためには、日々の記録を「算定を意識した形」で残すことが鍵となります。

介護保険サービスにおけるターミナルケア連携加算の算定条件

介護保険サービスでは、ターミナルケア加算の条件が医療保険とは異なる点に注意が必要です。

介護保険における「ターミナルケア加算」は、サービス種別によって名称や算定要件が異なりますが、共通して「多職種連携」が重視されています。

「医療保険と同じ条件だと思っていた」という誤解から算定できないケースもあるので、介護保険特有の要件をしっかり押さえておきましょう。

主な介護保険サービスのターミナルケア関連加算の算定に必要な書類は以下の通りです。

  • 訪問介護(ターミナルケア加算): 看取り介護に関する計画書、多職種連携の記録、サービス担当者会議の記録、利用者・家族への説明記録などが必要です。

  • 居宅介護支援(ターミナルケアマネジメント加算): 24時間連絡体制の確保記録、頻回な利用者宅訪問の記録、主治医や訪問看護との連携記録が求められます。

  • 特別養護老人ホーム(看取り介護加算): 看取りに関する指針、本人・家族への説明記録、多職種による看取りのカンファレンス記録、看取りケア計画書の作成が必須です。

算定条件として特に重要なのは以下の点です。

  • 医師により回復の見込みがないと診断された利用者であること

  • 医師、看護師、介護職員等が共同して、利用者の状態や家族の求めに応じたケアの内容を検討・記録していること

  • 利用者・家族の同意を得た上でケアを実施していること

  • 死亡日および死亡日前30日以内にサービス提供の実績があること

介護保険では、「本人・家族への説明と同意」の記録が特に重視されます。

同意を得たことを客観的に証明できる記録の保管が、査定対策として効果的です。

医療機関が押さえるべき報酬算定の注意点と対応策

医療機関におけるターミナルケア加算は、診療報酬改定の度に要件が変更される傾向があるため、最新の算定要件の確認が欠かせません。

病院や診療所のターミナルケア加算(在宅患者訪問診療料等の加算)は、死亡日前14日以内に2日以上の往診または訪問診療の実績が必要です。

「改定後の算定要件を把握していなかった」ことによる算定漏れが多いため、定期的な算定要件の確認が重要といえます。

医療機関での算定に必要な主な書類と記録は以下の通りです。

  • 診療録: 終末期であることの医学的判断、病状の説明内容、本人・家族の意向などを詳細に記録します。特に「医学的に回復見込みがない」旨の記載は必須です。

  • ターミナルケア計画書: 終末期ケアの具体的な計画と実施内容を記録します。症状緩和のための投薬内容、精神的ケアの内容なども詳細に記載しましょう。

  • 訪問診療記録: 各訪問日の患者状態、実施した医療行為、家族への説明内容などを記録します。特に臨終期の対応は詳細に記録することが重要です。

  • 多職種連携の記録: 看護師や介護職員との情報共有内容、カンファレンスの議事録などを保管します。在宅での看取りにおいては特に重要な記録となります。

算定における注意点としては以下が挙げられます。

  • 同一建物居住者への訪問診療の場合、点数が異なることへの留意

  • 訪問看護との連携内容(指示内容など)の具体的記録

  • 死亡した場所(自宅・施設等)によって算定要件が異なる点への注意

  • 往診料と在宅患者訪問診療料の使い分けと、それぞれの加算算定条件の違い

医療機関では診療録の記載が特に重要であり、査定対象となりやすい点です。

効率的な対応策として、テンプレート化された記録シートの活用が有効といえるでしょう。

電子記録システムを活用した効率的な要件管理の方法

ターミナルケア加算の確実な算定には、電子記録システムの活用が極めて効果的です。

紙ベースの記録では、多忙な業務の中で要件確認や記録の漏れが生じやすく、結果として算定機会を逃すケースが少なくありません。

2024年改定後は、単位数や算定要件の変更に対応したチェックリスト・テンプレートの更新が不可欠です。電子記録システムを活用し、訪問回数、死亡日前の期間、医師との連携、本人・家族への説明、24時間対応体制などを漏れなく確認できる仕組みを整えましょう。

電子記録システム活用のポイントは以下の通りです。

  • チェックリスト機能の活用: 算定要件をチェックリスト化し、システム上で要件充足状況を可視化します。これにより算定漏れを防止するとともに、不足している記録を一目で確認できます。

  • テンプレートの活用: ターミナルケア計画書や記録書のテンプレートを用意しておくことで、必要事項の記入漏れを防止します。特に終末期特有の観察項目や処置内容などを予めテンプレート化しておくと効率的です。

  • アラート機能の設定: 死亡日前14日カウントなど、期間が関わる算定要件については、システムでアラートを設定します。訪問回数の不足や記録漏れを事前に警告する機能を活用しましょう。

  • 多職種共有機能の活用: 電子記録システムの共有機能を使い、医師、看護師、介護職など多職種間での情報共有を円滑にします。カンファレンス記録なども一元管理することで、連携の証明が容易になります。

電子システム導入時の注意点としては、以下の事項に留意しましょう。

  • セキュリティ対策と個人情報保護の徹底

  • スタッフ全員がシステムを使いこなせるよう、定期的な研修の実施

  • バックアップ体制の整備と、システムダウン時の代替手段の確保

  • 診療報酬・介護報酬改定に合わせたシステムのアップデート

電子記録システムは初期導入コストがかかりますが、長期的には業務効率化と算定漏れ防止による収益向上が期待できます。

記録業務の効率化により、スタッフは患者・利用者へのケアに集中できるというメリットも大きいでしょう。

ターミナルケア加算における算定漏れ・査定の防止策

NGのジェスチャーをする医療従事者

ターミナルケア加算の算定漏れや査定を防ぐには、各施設種別の算定要件を正確に理解し、必要な記録を漏れなく残すことが不可欠です。

近年、在宅や施設での看取りケースが増加する中で、算定要件の複雑さから算定漏れや査定・返戻が発生しやすくなっています。特に多職種連携が必須となるターミナルケアでは、情報共有の不備や記録の不足が算定の障壁となることが少なくありません。

以下では、実際の査定事例から学ぶポイントや、多職種連携による終末期ケアの質向上と確実な加算算定の方法、さらにターミナルケアの質を高めながら確実に加算を取得する具体的な手順について解説します。

査定・返戻の事例から学ぶ:よくある算定ミスと解決法

ターミナルケア加算の査定・返戻事例を分析すると、いくつかの典型的なパターンが浮かび上がります。

まず最も多いのが「医師による終末期の判断」に関する記録不足です。医師が「終末期である」と判断したことが診療録等に明確に記載されていない場合、加算の根拠が不十分とみなされます。

「終末期かどうか判断が難しいケースもあるのに、どう記録すればいいの?」と悩む方も多いでしょう。

この問題を解決するには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 診断名と予後の明記: 単に「終末期」と記載するだけでなく、具体的な診断名と予後予測(余命の見込み)を記載します。例えば「肺がんステージⅣ、予後3か月程度と考えられる」など、根拠と共に記録します。

  • 状態変化の経時的記録: バイタルサインの変化、ADL低下、食事摂取量減少など、終末期を示す客観的指標を時系列で記録します。こうした変化の記録が、終末期の判断を裏付ける重要な証拠となります。

  • 終末期判断の再評価: 終末期の判断は一度で完結せず、定期的(少なくとも1~2週間ごと)に再評価し、その内容を記録することで、継続的な医学的管理の証明となります。

次に多いのが「カンファレンス記録の不備」です。多職種カンファレンスが実施されていても、参加者や検討内容が具体的に記録されていないケースが見受けられます。

査定・返戻を防ぐには、単に「終末期」と記載するだけでなく、診断名、予後、状態変化、ケア方針、本人・家族の意向、多職種での検討内容を具体的に残すことが重要です。2024年改定後の要件に合った記録様式へ更新しておくと、算定漏れや記録不足を防ぎやすくなります。

これらの記録をシステム化し、チェックリストを活用することで、算定要件の漏れを未然に防ぐことが可能になります。

さらに、査定・返戻時の対応策として、算定根拠を明確に示せるよう、日頃から記録の質を高めておくことが重要です。特に「なぜその医療・ケアが必要だったか」という医学的必然性を示す記録が、査定への強力な反証となります。

多職種連携による終末期ケアの質向上と確実な加算算定

ターミナルケア加算を確実に算定するためには、多職種連携の質を高めることが不可欠です。

終末期ケアは、医師、看護師、介護職、リハビリ職、薬剤師、栄養士など様々な専門職の知識と技術を結集して提供することで、その質が向上します。この多職種連携を強化することが、結果的に加算算定の確実性も高めるのです。

「多職種連携と言われても、具体的に何をすればいいの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

効果的な多職種連携のポイントは以下の通りです。

  • 定期的なカンファレンスの開催: 少なくとも2週間に1回程度の頻度で定期的なカンファレンスを開催し、患者・利用者の状態変化や対応方針を共有します。これは算定要件としても重要ですが、ケアの質向上にも直結します。

  • 情報共有ツールの活用: 電子カルテや介護記録システムを活用し、リアルタイムでの情報共有を促進します。特に状態変化が急速な終末期では、タイムリーな情報共有がケアの質を左右します。

  • 役割分担の明確化: 誰が何を担当するのかを明確にし、記録します。特に夜間・緊急時の対応者や連絡体制を具体化することで、安心できるケア環境を整えます。

  • 家族への説明と同意: 終末期ケアの方針について家族に十分な説明を行い、同意を得た内容を記録します。家族の意向と医療・ケアチームの方針に齟齬があると、後々トラブルになる可能性があります。

これらの多職種連携を「形式的」ではなく「実質的」に行うことが、ターミナルケアの質を高めると同時に、加算算定の要件も確実に満たすことにつながります。

特に注目すべきは、ICTツールの活用です。例えば、クラウド型の情報共有システムを用いることで、訪問や対応の直後にスマートフォンやタブレットから記録を入力し、リアルタイムで他職種と共有することが可能になります。これにより記録の質が向上し、同時に記録業務の負担も軽減できるでしょう。

ターミナルケアの質を高めながら確実に加算を取得する手順

ターミナルケアの質を高めながら確実に加算を取得するためには、システマティックなアプローチが効果的です。

以下に、段階を追った具体的な手順を示します。

  • ステップ1:終末期の早期判断と記録: 終末期の可能性がある患者・利用者を早期に把握し、医師による終末期の判断を診療録等に明確に記録します。この時点で加算算定を見据えた記録の準備を開始することが重要です。

  • ステップ2:ターミナルケア計画の策定: 多職種カンファレンスを開催し、具体的なターミナルケア計画を策定します。計画には、予測される症状と対応策、家族支援の方針、急変時の対応などを含めます。この計画書が加算算定の重要な根拠となります。

  • ステップ3:計画に基づくケア提供と詳細な記録: 計画に基づいてケアを提供し、その内容を詳細に記録します。特に症状の変化、提供したケアの内容と効果、患者・家族の反応などを具体的に記録します。ケアの記録がそのまま算定の根拠となることを意識しましょう。

  • ステップ4:定期的な再評価と計画修正: 状態変化に応じて定期的に計画を再評価し、必要に応じて修正します。この再評価と修正のプロセスも詳細に記録することが、継続的な医学的管理の証明になります。

  • ステップ5:算定要件の最終チェック: 算定前に、チェックリストを用いて要件を満たしているか最終確認します。特に必要な回数の訪問や、必須の記録がすべて揃っているかを確認します。

これらの手順に沿って終末期ケアを提供することで、ケアの質向上と確実な加算算定を両立させることができます。

特に重要なのは、日々の記録を「算定のための書類作成」と捉えるのではなく、「質の高いケア提供のための情報共有ツール」として位置づけることです。質の高いケアを提供し、それを適切に記録することが、結果的に算定要件を満たすことにつながるという視点が大切です。

「記録のための時間が取れない」という声もよく聞かれますが、テンプレートの活用や音声入力ツールの導入など、記録業務の効率化を図ることで、この問題も解決できるでしょう。記録は「面倒な追加業務」ではなく、「ケアの質を保証する重要な業務」として捉え直すことが必要です。

【Q&A】ターミナルケア加算に関する実務者からの疑問解決

文字ブロック(Q&A)

ターミナルケア加算の算定には、施設種別ごとの基本ルールを理解するだけでなく、実際の現場で生じる様々な疑問に対応する知識も必要です。

実務者の多くは「他の加算との併算定の可否」「施設間での患者移動時の算定ルール」「最新の改定情報」などについて、明確な回答を求めています。

以下では、ターミナルケア加算に関して現場の実務者から寄せられる代表的な疑問とその解決策を、わかりやすく解説していきます。

他の加算との併算定は可能?重複請求防止のポイント

ターミナルケア加算は、原則として他の特定の加算と併算定できる場合とできない場合があります。

重要なのは、加算の性質と目的を理解し、同一サービスに対する重複請求を避けることです。

「同じターミナルケアのサービスに対して複数の加算を算定できるのか」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

併算定の基本ルールは以下のとおりです。

  • 訪問看護の場合: 訪問看護ターミナルケア療養費と訪問看護ターミナルケア加算は同一月に重複して算定できません。また、在宅ターミナルケア加算や看取り介護加算など、同じ目的で別事業所が算定する加算との重複にも注意が必要です。

  • 医療機関の場合: 在宅患者訪問診療料のターミナルケア加算と在宅ターミナルケア加算は、算定要件と算定時期が異なるため区別して理解する必要があります。また、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえた対応が求められます。

  • 介護保険サービスの場合: 看取り介護加算(特養等)、看取り期加算(老健等)、ターミナルケア加算(訪問看護)などがありますが、同一の利用者に対して複数の事業所が同様の加算を算定することは原則できません。

重複請求を防止するためのポイントは、サービスを提供する事業所間での情報共有と連携体制の構築です。患者・利用者の状態や他事業所の関わりを常に把握し、算定要件を満たしたサービスのみを請求するよう心がけましょう。

結局のところ、ターミナルケア加算の併算定においては、提供するサービスの実態と各加算の趣旨に沿った適切な算定が求められるのです。

施設間での利用者の移動があった場合の算定ルール

終末期の患者・利用者が施設間を移動した場合、どの施設がターミナルケア加算を算定できるかという問題は実務者にとって重要な課題です。

基本的なルールは「最後に看取りを行った施設がターミナルケア加算を算定できる」というものですが、実際にはケースごとに詳細な条件があります。

「患者さんが途中で入院してしまった場合、それまでのターミナルケアの評価はどうなるのだろう…」と不安に思う訪問看護師の方も多いでしょう。

施設間移動時の算定ルールは施設種別によって以下のように異なります。

  • 訪問看護ステーションの場合: 利用者が入院した場合でも、死亡日前14日以内に2日以上の訪問看護を実施していれば、一般的にターミナルケア加算を算定できます。ただし、入院先の医療機関が在宅患者訪問診療料のターミナルケア加算を算定する場合には、連携内容の記録が必要です。

  • 在宅医療から入院への移行: 在宅医療を提供していた医療機関から入院した場合、入院先の医療機関がターミナルケア加算を算定するのが原則です。ただし、短期間の入院で、実質的な終末期ケアが在宅で行われた場合には、在宅医療を提供していた医療機関が算定できる場合もあります。

  • 介護施設から医療機関への移行: 介護施設から医療機関に移った場合、基本的には最後に看取りを行った医療機関がターミナルケア加算を算定します。ただし、介護施設でのターミナルケアの実施状況によっては、介護保険における看取り介護加算などの算定が可能な場合があります。

施設間移動における算定の際には、各施設間の連携記録や情報共有の証拠を残しておくことが重要です。具体的には、看護サマリーや診療情報提供書などの文書で終末期ケアの内容を明確に記録し、引き継ぎを行いましょう。

施設間移動があった場合の算定は複雑ですが、最も重要なのは患者・利用者本人への適切なケア提供であることを念頭に置き、関係機関との密な連携を図ることがターミナルケアの質を高め、適切な加算算定につながります。

改定後のターミナルケア加算における留意点

診療報酬・介護報酬は定期的に改定され、ターミナルケア加算の算定要件も変更されることがあります。

最新の改定情報を把握し、変更点に対応することは、正確な請求業務を行う上で欠かせません。

「改定がある度に要件が変わるので、いつの間にか算定ルールが変わっていた」という経験をお持ちの方も少なくないでしょう。

2024年、令和6年度の診療報酬改定・介護報酬改定では、在宅医療・訪問看護・看取り支援に関する評価が見直されています。過去の改定情報ではなく、令和6年度改定後の算定要件・単位数・記録要件を基準に確認することが必要です。

まとめ:記録の電子化でターミナルケア加算の確実な算定を

パソコンを使う白衣姿の女性

今回は、医療・介護施設でターミナルケアの加算算定に携わる方に向けて、

  • 施設種別ごとのターミナルケア加算の算定要件の違い

  • 確実な算定に必要な書類と記録方法

  • 算定漏れ・査定を防ぐための実践的なポイント

上記について、20年以上の介護施設運営経験を持つ筆者の知見を交えながらお話してきました。

ターミナルケア加算の確実な算定には、医師による終末期判断、計画的なケア提供、そして詳細な記録の3要素が不可欠です。

ターミナルケア加算の算定をさらに確実とするためには、2024年改定後の要件を踏まえ、施設種別ごとの単位数・算定条件・必要記録を正しく整理することが重要です。特に訪問看護、医療機関、施設系サービスでは算定ルールが異なるため、最新の報酬改定情報に基づいた記録管理と多職種連携を徹底しましょう。

複雑な算定要件を確実に満たすためには、記録の電子化と業務効率化こそが鍵となります。

記録ソフトを導入することで記録業務の負担を軽減しながら、質の高い終末期ケアの提供と適切な加算算定の両立が可能になるでしょう。

スタッフは本来のケア業務に集中でき、施設運営の安定化にもつながります。

AI・介護記録ソフト「CareViewer」を活用して、ターミナルケア加算の算定要件をチェックリスト化してみませんか?

必要な記録が漏れなく残せる機能で、職員の負担軽減と算定漏れ防止を同時に実現しましょう。

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CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。

介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

この記事を書いた人

代表取締役中元秀昭タブレット

中元 秀昭

当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

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介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

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代表取締役中元秀昭モバイル以下

中元 秀昭

当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

CareViewerは「介護現場の紙をなくすため」につくられた地域密着型サービス特化の介護記録アプリです。

介護事業所運営企業が現場での使いやすさにこだわり開発。だれでもかんたんに使えます。

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代表取締役中元秀昭

中元 秀昭

当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

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当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

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当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
その経験の中で生まれた「介護現場から紙をなくしたい」という強い思いから、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を自社開発いたしました。
「CareViewer」は、現場の視点を何よりも大切にし、ITに不慣れな方や外国籍のスタッフでも直感的に使える、分かりやすさにこだわって開発されています。
さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

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