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障害福祉サービスの経営者・管理者の皆様、日々の事業運営、誠にありがとうございます。
多岐にわたる業務の中で、「欠席時対応加算」の算定は適切に行えていますでしょうか。
「算定要件が複雑で、正しくできているか不安…」 「記録はこれで十分なのだろうか?」
といったお声も耳にします。
私も長年、福祉現場のICT化支援に携わる中で、皆様が制度の複雑さや記録業務の負担に直面されていることを実感してまいりました。
この加算は、利用者様への適切な支援と事業所の安定運営の両面で非常に重要ですが、要件の解釈や記録方法を誤ると、算定できないばかりか返還指導のリスクも伴います。
この記事では、多忙な経営者・管理者の皆様に向けて、
欠席時対応加算の正確な算定要件
連絡・相談援助の具体的な方法
必須となる記録の書き方のポイント
算定する上での注意点とよくある間違い
上記について、全国1,300事業所以上で導入されている障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」開発の経験を交えながら解説しています。
この記事を通じて、皆様の算定に関する不安が解消され、自信を持って適切な運用ができるようになる一助となれば幸いです。
この記事でわかること
欠席時対応加算の基本(対象サービス・算定単位)と、前々日〜当日までの連絡受付など正確な算定要件
実地指導対策に直結する「必須の記録項目」と、相談援助の内容を具体的に残すための実践的な書き方のコツ
算定対象外となる欠席理由の見極め方や、ICTツール活用による記録業務の効率化と返還リスクの防ぎ方
この記事の目次

欠席時対応加算は、利用者が急な理由でサービス利用を欠席した場合でも、事業所が利用者や家族に必要な連絡調整や相談援助を行うことで算定できる加算です。
単に欠席連絡を受けるだけでなく、利用者の状況を確認し、継続的なサービス利用につなげるための働きかけを評価するものです。
この加算を適切に算定することは、利用者への切れ目のない支援を提供すると同時に、事業所の安定的な運営にも不可欠と言えるでしょう。
「算定できるのにしていなかった…」という事態は避けたいものですよね。
まずは、この加算の基本的な目的と、対象となるサービスについて確認していきましょう。
欠席時対応加算の目的は、利用者がサービスを欠席した場合に、その状況を把握し、必要な支援を行うことにあります。
具体的には、利用者本人や家族からの連絡を受け、欠席理由や健康状態を確認し、次回の利用に向けた相談援助などを行うことが求められます。
これにより、利用者の状態変化に早期に気づいたり、サービス利用の再開を促したりすることが可能となります。
算定できる単位数は決して大きくはありませんが、利用者一人ひとりに対して継続的に行うことで、事業所の収益安定にも繋がる重要な加算です。
算定漏れがないように、要件を正しく理解しておくことが大切なのです。
欠席時対応加算は、多くの障害福祉サービスで算定対象となっています。
主な対象サービスは以下の通りです。
居宅介護
重度訪問介護
同行援護
行動援護
重度障害者等包括支援
短期入所
療養介護
生活介護
施設入所支援
自立訓練(機能訓練・生活訓練)
就労移行支援
就労継続支援(A型・B型)
就労定着支援
自立生活援助
共同生活援助(グループホーム)
児童発達支援
医療型児童発達支援
放課後等デイサービス
保育所等訪問支援
居宅訪問型児童発達支援
ご自身の事業所が提供しているサービスが対象となっているか、改めて確認しておきましょう。

欠席時対応加算を算定するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
複雑に感じるかもしれませんが、押さえるべきポイントは大きく分けて3つです。
ここでは、厚生労働省の資料などを基に、算定要件を分かりやすく整理して解説します。
正確な理解が、適切な算定への第一歩となりますよ。
まず、算定対象となる利用日数には上限があります。
原則として、利用予定日の前々日、前日、または当日(営業日換算)に利用中止の連絡があった場合に、月に4回まで算定可能です。
なお、児童発達支援や放課後等デイサービスにおいて、重症心身障害児に対して指定通所支援を行う事業所で、定員充足率が80%未満の場合は、月に8回まで算定することができます。
また、入院や感染症など、やむを得ない理由で連続して欠席する場合などは、個別の判断が必要になるケースもあります。
重要なのは、「いつ連絡を受けたか」を正確に記録しておくことです。
連絡を受けた日時が算定要件を満たしているか、常に確認する習慣をつけましょう。
欠席時対応加算の算定において、最も重要なのが「連絡・相談援助」の実施とその内容です。
単に欠席の連絡を受けるだけでは算定できません。
具体的には、以下の内容を含む支援を行う必要があります。
利用者本人または家族からの連絡を受け、欠席理由や健康状態などを確認する。
利用者の状況に応じた相談援助を行う(例:医療機関への受診勧奨、体調管理のアドバイスなど)。
次回のサービス利用予定を確認・調整し、継続的な利用を促す。
必要に応じて、関係機関(相談支援専門員、医療機関など)との連絡調整を行う。
これらの支援を通じて、利用者の状況を把握し、適切なサポートを提供することが求められます。
形式的なやり取りにならないよう、利用者の状況に寄り添った対応を心がけることが大切ですね。
欠席時対応加算は、全ての欠席理由で算定できるわけではありません。
算定対象となるのは、基本的に利用者本人や家族の都合以外の理由による欠席です。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
利用者の体調不良
利用者の通院
家族の体調不良(これにより利用者の送迎等が困難になる場合など)
感染症の疑い
一方で、以下のような自己都合による欠席は、原則として算定対象外となります。
旅行やレジャー
他の予定(個人的な用事など)
単なる「行きたくない」という理由
ただし、欠席理由の判断は個別の状況に応じて慎重に行う必要があります。
例えば、「行きたくない」という理由の背景に、精神的な不調や環境への不適応がある可能性も考えられます。
その場合は、状況を詳しく聞き取り、適切な相談援助を行うことで算定可能となるケースもあります。
判断に迷う場合は、行政の担当窓口に確認することも有効でしょう。

算定要件を理解したら、次は具体的な対応の流れを把握しましょう。
欠席連絡を受けてから記録完了まで、どのようなステップで進めればよいのでしょうか。
ここでは、実践的な対応フローを4つのステップに分けて解説します。
この流れを意識することで、スムーズかつ適切な対応が可能になります。
まず、利用者や家族から欠席の連絡を受けた際の対応です。
丁寧な言葉遣いを心がけ、相手が安心して話せる雰囲気を作ることが大切ですね。
連絡を受けた際には、以下の点を確認しましょう。
連絡者氏名(利用者本人か家族か)
欠席する利用者の氏名
欠席する日時
欠席理由(できるだけ具体的に)
現在の利用者の状況(体調など)
緊急連絡先(必要に応じて)
特に欠席理由は、算定可否の判断に関わる重要な情報です。
差し支えなければ、できるだけ詳しく状況を伺うようにしましょう。
また、連絡を受けた日時と対応した職員名を忘れずに記録しておく必要があります。
連絡を受けた内容に基づき、さらに詳しい状況確認や情報収集を行います。
体調不良が理由であれば、具体的な症状や程度、受診状況などを確認します。
必要に応じて、個別支援計画や過去の記録を参照し、利用者の普段の状況と比較することも有効です。
例えば、繰り返し同じ理由で欠席している場合などは、背景に別の要因が隠れている可能性も考えられます。
表面的な理由だけでなく、利用者が抱える課題や状況を多角的に把握しようと努めることが、適切な支援につながります。
状況確認を踏まえ、利用者や家族に対して必要な相談援助を行います。
これが欠席時対応加算の核となる部分です。
単なる状況確認に留まらず、以下のような働きかけを行うことが重要です。
体調への配慮やアドバイス
医療機関への受診勧奨
次回利用日の確認と調整
サービス利用継続への意欲喚起
必要に応じた他のサービスや関係機関の情報提供
不安や悩みの傾聴
例えば、「お大事になさってください。次回は〇日にお待ちしておりますが、ご都合はいかがでしょうか?」といった具体的な声かけが考えられます。
利用者の状況や意向に寄り添い、継続的な支援につながるような関わりを意識しましょう。
最後に、行った連絡・相談援助の内容を正確に記録します。
記録は、加算算定の根拠となるだけでなく、職員間の情報共有や今後の支援計画に活かすための重要なツールです。
誰が読んでも分かるように、具体的かつ客観的に記載することが求められます。
記録すべき項目については、次の章で詳しく解説します。
記録が完了したら、関係する職員間で情報を共有し、事業所全体で利用者の状況を把握できるようにしておくことも大切です。
特に、次回のサービス提供時に配慮すべき点などがあれば、確実に伝達するようにしましょう。

欠席時対応加算の算定において、「記録」は生命線とも言えます。
適切な対応を行っていても、記録が不十分であれば算定は認められません。
ここでは、実地指導などで指摘を受けないために、必ず記録すべき項目と、具体的な書き方のポイントを解説します。
ポイントを押さえて、自信を持って記録を作成できるようになりましょう。
欠席時対応加算の記録には、以下の項目を必ず含める必要があります。
様式は自由ですが、これらの情報が網羅されているか確認しましょう。
欠席した年月日
欠席した利用者の氏名
欠席の連絡を受けた日時
連絡者(利用者本人、家族など)
対応した職員名
欠席の理由(できるだけ具体的に)
連絡・相談援助の内容(行った支援内容を具体的に記載)
次回の利用予定日(確認・調整した内容)
記録日
記録者名
これらの項目が漏れていると、算定の根拠として認められない可能性があります。
記録様式を作成・見直しする際には、必ずチェックしてください。
記録は、誰が見ても状況が理解できるように、具体的かつ客観的に書くことが重要です。
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識すると良いでしょう。
【記録例】
日時: 令和7年10月1日 9:00
連絡者: 母
対応者: 山田 太郎
欠席理由: 本人、昨夜から38度の発熱と咳あり。今朝病院受診予定のため、本日のデイサービス利用を欠席するとの連絡あり。
連絡・相談援助の内容: 本人の現在の症状(咳、食欲など)を確認。 受診後の状況について、可能であれば再度連絡いただくよう依頼。 「お大事になさってください」と伝える。 明日の利用について確認。「熱が下がり、咳が落ち着けば利用したい」との意向。明日朝、再度状況確認の連絡をすることで合意。
次回利用予定日: 10月3日(暫定、明日再確認)
【ポイント】
欠席理由を具体的に記載する(単に「体調不良」だけでなく症状も)。
相談援助の内容を具体的に記載する(どのような話をし、何を確認・調整したか)。
「〇〇した」「〇〇と話した」のように、客観的な事実を記載する。
次回の利用予定に関するやり取りを明確に記載する。
厚生労働省から示されている記録様式例などを参考に、自事業所に合った分かりやすい記録方法を確立しましょう。
記録のタイミング、記録者、記録方法についても整理しておきましょう。
タイミング: 連絡・相談援助を行った後、速やかに記録することが原則です。時間が経つと記憶が曖昧になり、記録漏れや誤りにつながる可能性があります。遅くとも当日中には記録を完了させましょう。
記録者: 原則として、連絡・相談援助を行った職員本人が記録します。他の職員が代筆する場合は、その旨を明記し、必ず対応した職員が内容を確認する必要があります。
記録方法: 手書きでも電子記録でも構いません。ただし、改ざん防止の観点から、修正履歴が残る方法や、修正箇所が分かるような訂正方法(二重線に訂正印など)を用いることが重要です。
記録は、ただ残せば良いというものではありません。
正確性、具体性、客観性、そして適時性が求められることを常に意識しましょう。

欠席時対応加算は、算定要件の解釈や記録方法を誤ると、実地指導で指摘を受け、最悪の場合、報酬の返還につながる可能性もあります。
ここでは、よくある間違いや注意点を具体的に解説します。
これらのポイントを理解し、日頃から適切な運用を心がけることで、リスクを回避しましょう。
最も多い指摘事項の一つが、連絡・相談援助の内容が不十分であるケースです。
単に欠席の連絡を受け付けただけ、あるいは形式的なやり取りだけで相談援助を行ったとみなしている場合、算定は認められません。
例えば、「承知しました。お大事に」という対応だけでは不十分です。
利用者の状況を確認し、次回の利用につなげるための具体的な働きかけ(利用日の調整、必要な情報提供など)が必要です。
「相談援助を行った」と自信を持って言えるだけの、具体的な関わりを持つことが重要になります。
記録内容の不備・不足も、指摘を受けやすいポイントです。
必須項目が漏れていたり、内容が具体的でなかったりすると、算定の根拠として認められません。
「〇〇について相談に乗った」だけでは、どのような相談援助を行ったのか具体的に分かりません。
「〇〇について〇〇と話し、次回の利用日を〇〇と調整した」のように、具体的な内容を記載する必要があります。
また、「体調不良」だけでなく、可能な範囲で具体的な症状を記載するなど、客観的な事実を記録することも重要です。
誰が読んでも、いつ、誰に、どのような対応をしたのかが明確に分かる記録を目指しましょう。
算定対象となる欠席理由と、対象外となる理由の見極めも重要です。
原則として、自己都合による欠席は対象外となります。
しかし、その判断は時に難しい場合があります。
例えば、利用者が「行きたくない」と言っている場合でも、その背景に精神的な不調や環境への不安が隠れている可能性があります。
表面的な言葉だけでなく、利用者の状況を丁寧に聞き取り、真の理由を探ることが大切です。
もし、相談援助の結果、精神的な不調等が理由であると判断できれば、算定対象となる可能性もあります。
ただし、安易な判断は禁物です。
記録には、なぜそのように判断したのか、具体的な根拠を明記しておく必要があります。
迷った場合は、行政に確認するなど、慎重な対応を心がけましょう。

欠席時対応加算の基本的な考え方は共通ですが、サービス種別によって留意すべき点も異なります。
ここでは、放課後等デイサービス、就労支援、グループホームについて、それぞれのポイントを解説します。
自事業所のサービスに合わせて確認してください。
放課後等デイサービスや児童発達支援では、主な連絡相手が保護者になることが多いでしょう。
保護者との連携を密にし、子どもの状況(体調、学校での様子など)を丁寧に確認することが重要です。
相談援助の内容としては、次回の利用日の調整に加え、家庭での過ごし方のアドバイスや、必要に応じて学校との情報共有などが考えられます。
保護者の不安に寄り添い、安心してサービスを利用してもらえるような関わりが求められます。
記録には、保護者とのやり取りの内容を具体的に記載しましょう。
就労系のサービスでは、利用者の就労意欲や勤怠の安定が重要なテーマとなります。
欠席連絡を受けた際には、体調確認に加え、仕事への意欲や不安なども丁寧に聞き取ることが大切です。
相談援助としては、次回の作業内容の確認や調整、必要であれば個別支援計画の見直し、企業や関係機関との連携などが考えられます。
利用者が安心して就労や訓練を継続できるよう、個々の状況に応じたきめ細やかなサポートが求められます。
企業実習中の欠席など、関係機関との連携が必要なケースも記録に残しましょう。
グループホーム(共同生活援助)では、利用者の日中の活動状況(仕事、デイサービス利用など)と関連付けて考える必要があります。
日中活動先を欠席した場合に、グループホームとしてどのような連絡・相談援助を行ったかが問われます。
また、グループホームには夜間支援体制加算など他の加算もあるため、欠席時対応加算との算定関係を整理しておく必要があります。
例えば、夜間の体調不良への対応は夜間支援の範囲であり、欠席時対応加算とは別に考える必要があります。
世話人やサービス管理責任者などが、日中の状況について利用者から相談を受け、日中活動先との連絡調整を行った場合などが算定対象となり得ます。
記録には、誰が、いつ、どのような相談援助を行ったのかを明確に記載することが重要です。

ここまで、欠席時対応加算の算定要件や記録方法について解説してきました。
しかし、日々の業務の中で、これらの記録を正確かつ効率的に行うのは簡単なことではないと感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
私自身、長年介護・福祉現場のICT化に携わる中で、記録業務の負担軽減が現場の質向上に不可欠だと痛感しています。
特に欠席時対応のような、日々発生する可能性のある記録は、ICTを活用することで大幅な効率化が期待できます。
例えば、スマートフォンやタブレットから簡単に入力できる記録システムを導入すれば、事務所に戻らなくても、対応後すぐに記録を残すことができます。
記録項目をテンプレート化しておけば、入力漏れも防げます。
また、記録データを蓄積・検索できるシステムであれば、過去の対応履歴をすぐに確認でき、より適切な相談援助につなげることが可能です。
職員間の情報共有もスムーズになり、チーム全体での支援の質向上も期待できるでしょう。
私たちCare Viewer株式会社が提供する「CareViewer challenge」のような障がい福祉サービス向けの記録ソフトも、こうした課題解決の一助となるかもしれません。
もちろん、ICT導入が全てではありません。
しかし、記録業務の負担を軽減し、より利用者支援に集中できる環境を作るための一つの有効な選択肢として、ICT活用を検討してみてはいかがでしょうか。

今回は、障害福祉サービスにおける欠席時対応加算について、その概要から算定要件、具体的な対応フロー、記録方法、注意点、そしてICT活用のヒントまで幅広く解説してまいりました。
この加算は、利用者様への継続的な支援を示す上で、また事業所の安定運営のためにも欠かせないものです。
算定要件が少し複雑に感じられるかもしれませんが、ポイントを押さえ、日々の連絡・相談援助の内容を適切に記録することが何よりも重要です。
「これで大丈夫かな?」という不安を抱えていらっしゃった方も、この記事でお伝えした内容を参考に、自信を持って日々の業務に取り組んでいただければ幸いです。
私たちも、現場の皆様がよりスムーズに、そして質の高い支援に集中できるよう、ICTの力で記録業務の効率化などをサポートして参りたいと考えております。
利用者様と職員の皆様、そして事業所全体にとってより良い環境を築いていくために、一緒に知恵を出し合い、協力していきましょう。
この記事が、皆様の事業所における欠席時対応加算の適切な運用のための、確かな一歩となることを心より願っております。
皆様の今後のご活躍を、引き続き応援してまいります。

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この記事を書いた人

中元 秀昭
当社は、介護保険制度が開始された当初より、北海道札幌近郊エリアで地域密着型サービスを主軸とした介護施設の運営に携わってまいりました。
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