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現場知識を得る
「バーセルインデックスって聞いたことはあるけれど、実際にはどんな指標なのだろう?」
「FIMとは何が違うの?どうやって使い分ければいいんだろう?」
このように、介護現場でADL評価に携わる方は、様々な疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか。
バーセルインデックスは、食事や入浴といった日常生活動作の自立度を100点満点で数値化することで、介護の必要度を客観的に判断できる指標です。
この指標を理解することで、ケアプラン作成や適切な介護サービスの選択に役立ち、利用者のQOL向上に繋がります。
この記事を読み終える頃には、バーセルインデックスとFIMの違いが明確に理解でき、それぞれの指標を適切に使い分けられるようになるでしょう。
ケアマネージャーとして、より質の高いケアを提供できるはずです。
この記事では、介護現場でADL評価を行うケアマネージャーの皆さんに向けて、
バーセルインデックスとFIMの違い
各指標の具体的な評価方法と活用方法
上記について、介護記録システム「CareViewer」の開発者として、そして、介護保険が始まった当初から介護施設を運営し、長年介護業界に携わってきた当社代表の経験を交えながら解説しています。
バーセルインデックスとFIMを正しく理解することは、利用者の方々にとって最適なケアを提供するために不可欠です。ぜひこの記事を参考にして、日々の業務に役立ててください。
この記事でわかること
日常生活動作を100点満点で数値化するバーセルインデックスの基本と10の評価項目
ケアプラン作成や適切な介護サービスの選択に直結するバーセルインデックスの具体的な活用方法
認知機能も評価するFIM(機能的自立度評価法)との違いと現場での適切な使い分け方
この記事の目次

バーセルインデックスは、高齢者の日常生活動作(ADL)を数値化することで、介護の必要度を客観的に判断するための指標です。
介護を必要とする方にとって、どの程度のサポートが必要なのかを明確にすることは、適切なケアプランを作成し、質の高い介護サービスを受ける上で非常に重要です。
このセクションでは、バーセルインデックスの概要と、それがどのように役立つのかについて、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
バーセルインデックスとは、食事や入浴、更衣など、日常生活における基本的な動作がどの程度自立して行えるかを数値化した指標です。
100点満点で採点され、点数が低いほど介護の必要度が高いことを示します。
「日常生活動作って具体的にどんな行動のこと?」と思うかもしれません。
バーセルインデックスでは、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、移動、階段昇降、更衣、排便コントロール、排尿コントロールの10項目を評価します。
それぞれの項目は、介助の必要性に応じて点数化されます。
例えば、食事を完全に一人でできる場合は満点ですが、介助が必要な場合は、その程度に応じて減点されます。
このようにして算出された合計点から、要介護状態の程度を客観的に判断します。
要介護認定の申請に必要な情報となるため、介護を必要とする高齢者やその家族にとって、バーセルインデックスを理解することはとても重要です。
バーセルインデックスを用いることで、介護の必要度を客観的な数値で把握できるため、ケアプランの作成や介護サービスの利用に役立ちます。
介護が必要な方の状態を数値化することで、本人や家族、そして介護サービス提供者が共通の認識を持つことができます。
例えば、要介護認定の申請時には、バーセルインデックスの点数が重要な判断材料となります。
点数が低いほど介護の必要性が高いと判断され、より多くの介護サービスを利用できる可能性が高まります。
また、ケアマネージャーはバーセルインデックスの結果を参考に、利用者に最適なケアプランを作成します。
「適切なケアプランってどんなものだろう…」と不安に感じる方もいるかもしれません。
ケアプランには、食事や入浴の介助が必要な時間、利用できる介護サービスの種類、自宅での生活を続けやすくするための工夫などが具体的に記載されます。
バーセルインデックスは、こうしたケアプラン作成の基礎となる重要な情報源であり、介護の質を向上させる上で欠かせない指標と言えるでしょう。

バーセルインデックスの評価は、食事や入浴といった日常生活動作(ADL)の自立度を100点満点で点数化することで、介護の必要度を客観的に判断する重要なプロセスです。
介護を必要とする方にとって、適切なケアを受けるためには、現在の状態を正確に把握することが不可欠です。そのため、食事や移動など、基本的な生活動作がどの程度自立して行えるのかを数値化することで、必要な介護のレベルを明確にすることができます。
これから、バーセルインデックスの評価方法を、10の評価項目、各項目の採点基準、そして合計点から要介護度を判断する方法について、具体的に解説していきます。
バーセルインデックスでは、日常生活における10の基本的な動作を評価項目としています。
これらの項目は、高齢者の自立した生活を送る上で重要な要素であり、それぞれの動作における自立度を測ることで、総合的な介護必要度を判断します。
「食事」「移乗」「整容」「トイレ動作」「入浴」「移動」「階段昇降」「更衣」「排便コントロール」「排尿コントロール」の10項目で、それぞれ細かい採点基準が設けられています。
各評価項目は、自立の度合いによって細かく点数化されます。
完全に一人でできる場合は満点、介助が必要な場合は介助の度合いによって減点され、全くできない場合は0点となります。
「一人でできるかな…」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、それぞれの項目には具体的な基準が設けられています。
食事:
食べ物を口に運ぶ、咀嚼する、飲み込むといった一連の動作を自身で行えるかを評価します。介助が必要な場合は、食事の準備、食べ物の切り分け、食事中の見守りなど、介助の内容に応じて点数が異なります。
移乗:
ベッドから椅子、椅子からトイレなど、場所を移動する動作を評価します。自力で移動できるか、介助が必要か、あるいは車椅子などを使用しているかによって点数が変わります。
整容:
洗顔、歯磨き、髪の手入れ、髭剃りなど、身だしなみを整える動作を評価します。これらの動作を自身で行えるか、介助が必要かによって点数が異なります。
トイレ動作:
トイレへの移動、衣服の着脱、排泄後の処理など、トイレに関する一連の動作を評価します。介助の必要性や種類によって点数が変わってきます。
入浴:
浴槽への出入り、洗髪、身体の洗浄など、入浴に関する一連の動作を評価します。一人で入浴できるか、一部介助が必要か、あるいは全面的な介助が必要かによって点数が異なります。
移動:
屋内での歩行や移動を評価します。歩行器や杖の使用の有無、移動距離、介助の必要性などによって点数が変わります。
階段昇降:
階段の上り下りを評価します。手すりや介助の必要性、昇降可能な段数などによって点数が異なります。
更衣:
衣服の着脱を評価します。ボタンやファスナーの操作、衣服の種類、介助の必要性などによって点数が変わります。
排便コントロール:
排便のタイミングをコントロールし、適切に処理できるかを評価します。便秘や下痢の頻度、おむつの使用の有無などによって点数が異なります。
排尿コントロール:
排尿のタイミングをコントロールし、適切に処理できるかを評価します。尿失禁の頻度、おむつの使用の有無などによって点数が異なります。
各項目の具体的な採点基準は、厚生労働省の通知や関連資料を参照してください。
10項目それぞれの点数を合計することで、総合的な自立度を表す点数が算出されます。
この合計点に基づいて、要介護度を判断します。
一般的に、点数が低いほど要介護度が高く、点数が100点に近いほど自立した生活ができていると判断されます。
例えば、合計点が100点であれば自立、70点であれば要介護1、40点であれば要介護3などと、点数に応じて要介護度が判定されます。
ただし、バーセルインデックスの点数だけで要介護度が決定されるわけではなく、他の要素も総合的に考慮されます。
要介護度の判定は、あくまでも介護サービスを受けるための目安であり、実際のケアプランの作成には、個別の状況に応じたきめ細やかなアセスメントが必要です。

バーセルインデックスは、ケアプランの作成や介護サービスの利用に役立つ、いわば介護の羅針盤のようなものです。
点数を把握することで、必要な介護の程度を客観的に判断できるため、あなたやご家族に最適なケアプランを作成し、適切な介護サービスを選択することに繋がります。
では、具体的にどのように活用すれば良いのか、詳しく見ていきましょう。
バーセルインデックスは、ケアプランを作成する上で、利用者の状態を客観的に把握するための重要な情報源となります。
点数が低い項目は、日常生活で支援が必要な部分を示しています。
そのため、これらの項目を中心に、利用者一人ひとりのニーズに合わせた具体的なケア内容を検討し、ケアプランに反映していくことが重要です。
例えば、食事の点数が低い場合は、食事介助の頻度や方法、食事内容の工夫などを検討します。
食事の自立度が低い場合:
刻み食やとろみ食の提供、食事介助の実施などをケアプランに盛り込みます。
入浴の自立度が低い場合:
週何回入浴介助が必要か、洗身方法はどうするかなどを具体的に計画します。
移動の自立度が低い場合:
車椅子の使用や、手すりの設置などを検討します。
このように、バーセルインデックスの各項目の点数に基づき、必要な支援内容を具体的に決めていくことで、利用者の状態に最適なケアプランを作成できます。
「点数が低いからといって、すぐに全てを介護者に頼ってしまうのは良くないのだろうか…」そう思う方もいるかもしれません。
しかし、バーセルインデックスを参考に、必要な支援を適切に提供することで、利用者の残存機能を維持し、自立を促すことに繋がります。
そのため、点数が低い項目こそ、ケアプランで重点的に取り組むべき課題と言えるでしょう。
バーセルインデックスは、必要な介護サービスの種類と量を決める上でも重要な役割を果たします。
点数に基づいて、訪問介護、通所介護、ショートステイなど、どのサービスをどのくらいの頻度で利用するのが適切かを判断できます。
例えば、点数が低く、日常生活に多くの支援が必要な場合は、訪問介護を毎日利用する必要があるかもしれません。
合計点数が低い場合:
身体介護や生活援助など、幅広いサービスが必要となるため、訪問介護の回数や時間を増やすことを検討します。デイサービスやショートステイの利用も有効です。
特定の項目の点数が低い場合:
点数の低い項目に対応したサービスを選択します。例えば、食事の点数が低い場合は、配食サービスや食事介助を中心とした訪問介護の利用を検討します。入浴が困難な場合は、訪問入浴サービスの利用が考えられます。
バーセルインデックスを活用することで、過不足のない、本当に必要なサービスを選択できるため、介護費用を抑えつつ、質の高いケアを受けることが可能になります。
「介護サービスって種類が多くて、どれを選べばいいのかわからない…」そんな風に悩んでいる方もいるかもしれません。
バーセルインデックスは、あなたの状況に合ったサービス選びをサポートしてくれる、頼りになるガイドとなるでしょう。
バーセルインデックスは、利用者の状態の変化を把握するためにも有効です。
定期的に評価を実施し、前回の点数と比較することで、ADLが改善しているか、あるいは悪化しているかを客観的に判断できます。
点数が向上した場合:
ケアプランの内容を見直し、自立を促す支援内容に変更します。例えば、これまで介助が必要だった動作が自立できるようになった場合は、介助の頻度を減らしたり、見守り中心の支援に切り替えたりします。
点数が低下した場合:
低下した項目について、原因を分析し、ケアプランを見直します。病気や怪我などが原因で点数が低下した場合は、医療機関との連携が必要になることもあります。
このように、継続的にバーセルインデックスを用いて評価することで、利用者の状態の変化を早期に発見し、適切な対応を取ることが可能になります。
「介護って、状況が変化しやすいから、ケアプランも定期的に見直さないといけないのかな…」そう感じている方もいるでしょう。
バーセルインデックスを用いた継続的な評価は、ケアプランを常に最適な状態に保つために不可欠と言えるでしょう。

バーセルインデックスとFIMは、どちらも日常生活動作(ADL)を評価する指標ですが、評価項目や採点方法などに違いがあります。
それぞれの指標の特徴を理解することで、利用者の状態をより正確に把握し、適切なケアプランの作成に役立てることができます。
このセクションでは、バーセルインデックスとFIMの違いを具体的に比較し、それぞれの指標がどのような場面で活用されているのかを解説していきます。
FIM(Functional Independence Measure:機能的自立度評価法)は、食事や排泄、移動などの日常生活動作(ADL)に加え、意思疎通や社会認知などの認知機能を含む18項目を7段階で評価する指標です。
「FIMって、バーセルインデックスとどう違うの…?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
バーセルインデックスが主に身体機能の自立度を評価するのに対し、FIMはより広範な領域を評価するのが特徴です。
FIMでは、各項目を「7:完全自立」「6:修正自立」「5:監視」「4:最小介助」「3:中等度介助」「2:最大介助」「1:全介助」の7段階で評価します。
評価項目の違い:
バーセルインデックスは10項目でADLを評価しますが、FIMは18項目でADLと認知機能を評価します。FIMには、コミュニケーションや問題解決能力といった認知項目が含まれる点が大きな違いです。
採点基準の違い:
バーセルインデックスは、各項目を「自立」「部分介助」「全介助」の3段階で評価し、点数を割り振ります。FIMは7段階評価で、より詳細な評価が可能です。
評価者の違い:
バーセルインデックスは、介護職や看護師などが評価を行うことが多いです。FIMは、医師、看護師、療法士など、多職種が共同で評価を行うことが推奨されています。
このように、バーセルインデックスとFIMは、評価項目、採点基準、評価者などが異なり、それぞれに特徴があります。
利用者の状態や評価の目的に合わせて、適切な指標を選択することが重要です。
FIMは、主にリハビリテーション医療の現場で活用されています。
FIMの評価結果に基づいて、患者の機能回復度合いを客観的に評価し、適切なリハビリテーション計画を立案することができます。
「FIMって、具体的にどんな場面で使われているんだろう…」とイメージしづらい方もいるかもしれません。
例えば、脳卒中や脊髄損傷などで入院中の患者のADLや認知機能を評価し、リハビリテーションの成果を測定するためにFIMが用いられます。
リハビリテーション計画の立案:
FIMの評価結果を基に、患者一人ひとりに合わせたリハビリテーションプログラムを作成します。そのため、具体的な目標設定や効果的な介入方法の決定に役立ちます。
機能回復度の測定:
FIMを用いて定期的に評価を行うことで、患者の機能回復の経過を客観的に把握し、リハビリテーションの進捗状況を管理することができます。
チーム医療における情報共有:
多職種が共通の指標を用いて評価を行うことで、患者の状態に関する情報を共有し、チーム全体で一貫したケアを提供することに繋がります。
医療機関間の情報伝達:
FIMは標準化された評価指標であるため、転院時などに医療機関間で患者の状態に関する情報をスムーズに引き継ぐことができます。
FIMは、リハビリテーション医療の現場において、患者の機能回復を支援し、質の高い医療を提供するために重要な役割を担っていると言えるでしょう。

今回は、介護について学びたい、またはより良い介護を実践したいと考えているあなたに向けて、
バーセルインデックスの定義と目的
バーセルインデックスの評価方法と活用方法
上記2点について、AI・介護記録ソフト「CareViewer」を創設した当社代表の経験を交えながらお話してきました。
バーセルインデックスは、高齢者の日常生活動作(ADL)を100点満点で数値化することで、介護の必要度を客観的に判断できる指標です。
食事や入浴、移動など、10項目の日常生活動作を評価することで、一人ひとりに合ったケアプランの作成や適切な介護サービスの選択に役立ちます。
バーセルインデックスを活用することで、介護される方の状態を正確に把握し、より適切なケアを提供できるようになります。
介護の質を高め、ご本人やご家族の負担を軽減するためにも、ぜひバーセルインデックスを理解し、日々の介護に役立ててください。

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中元 秀昭
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