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【介護保険】移行支援加算の算定要件を解説!経営者が知るべき最新情報

最新情報

「移行支援加算って、うちの事業所でも算定できるのかな…」

「算定要件が複雑で、何から手をつければいいのか分からない…」

リハビリテーション事業所を運営されている経営者・管理者の皆様から、このような声をよくお聞きします。

移行支援加算は、リハビリテーションの成果を評価し、利用者様の自立支援を促進する上で非常に重要な加算です。しかし、算定要件が複雑で、「どうすれば算定できるのか」「何を準備すればいいのか」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、介護保険制度における移行支援加算について、その定義から算定要件、令和6年度の最新情報まで、経営者が知っておくべきポイントを分かりやすく解説します。介護施設を20年以上運営しながら、介護記録システムを開発してきた私自身の経験も交えながら、実践的な情報をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること

  • 移行支援加算の概要と、対象となる訪問リハビリ・通所リハビリそれぞれの単位数

  • 算定可否を左右する移行率(3〜5%)や回転率、フォローアップ等の詳細な算定要件

  • 令和6年度改定の最新動向と、収益向上・自立支援を両立するための届出手続きの注意点

この記事の目次

移行支援加算とは?利用者の自立を支える重要な仕組み

元気なお年寄り

移行支援加算とは、リハビリテーションの提供により利用者様の心身機能が維持・改善し、日常生活動作(ADL)や手段的日常生活動作(IADL)が向上した結果、より自立した生活や社会参加につながる他のサービスへスムーズに移行できたことを評価する加算です1。

「リハビリを頑張って、できることが増えた」

「デイケアから通常のデイサービスに移れるようになった」

このような利用者様の前向きな変化を、事業所の努力として正当に評価する仕組みが、移行支援加算なのです。

対象となるサービスは2つ

移行支援加算を算定できるサービスは、以下の2つです。

  • 訪問リハビリテーション

  • 通所リハビリテーション(デイケア)

これらのサービスを提供している事業所であれば、要件を満たすことで加算の算定が可能になります。

2021年度改定での名称変更

この加算は、2021年度(令和3年度)の介護報酬改定において、それまでの「社会参加支援加算」から「移行支援加算」へと名称が変更されました。これは、加算の趣旨である「他のサービスへの移行支援」をより明確に反映するための変更です。

名称が変わっても、「利用者様の自立を支援し、次のステップへの移行を後押しする」という本質は変わりません。むしろ、その目的がより分かりやすくなったと言えるでしょう。

移行支援加算の単位数|訪問リハと通所リハで異なります

カラフルな数字

移行支援加算の単位数は、提供するサービスによって異なります。

サービス種別

単位数

訪問リハビリテーション

17単位/日

通所リハビリテーション

12単位/日

「1日あたりの単位数は少なく感じるかもしれない…」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、この加算は要件を満たせば、該当する利用者様全員に対して算定できるため、事業所全体で見ると大きな収益向上につながります。さらに、加算の算定を通じて、リハビリテーションの質の向上や、利用者様の自立支援という本来の目的を達成できることが、何よりも大きな価値と言えるでしょう。

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算定要件を詳しく解説|訪問リハと通所リハの違いに注意

注意喚起をする女性

移行支援加算を算定するためには、サービス種別ごとに定められた複数の要件をすべて満たす必要があります。要件は、前年度(評価対象期間)の実績に基づいて判断されます。

評価対象期間とは?

まず、算定要件の基準となる「評価対象期間」について理解しておきましょう。

評価対象期間とは、加算を算定する年度の前年の1月1日から12月31日までの1年間を指します [1]。

例えば、2025年度(2025年4月~2026年3月)に加算を算定したい場合、2024年1月1日から2024年12月31日までの実績が評価の対象となります。

「来年度から算定したい」と考えている場合は、今年の1月から12月までの実績を積み上げていく必要があるということです。計画的に取り組むことが重要になります。

訪問リハビリテーションの算定要件

訪問リハビリテーションで移行支援加算を算定するには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります [1]。

1. 移行実績:5%を超える移行率

評価対象期間内にリハビリテーションを終了した利用者様のうち、ADLやIADLの向上により通所介護等のサービスへ移行した方の割合が5%を超えていることが求められます。

「5%」と聞くと、「それほど高いハードルではないかも」と感じるかもしれません。しかし、実際には計画的なリハビリテーションの提供と、移行先との連携が不可欠です。

2. フォローアップ:移行後の状況確認

リハビリテーション終了日から起算して14日以降44日以内に、終了者に対して電話等で通所介護等の実施状況を確認し、その内容を記録していることが必要です。

「移行して終わり」ではなく、移行後もしっかりとフォローアップすることで、利用者様の状態が維持・改善されているかを確認します。この確認作業は、電話での実施が可能ですので、それほど大きな負担にはならないでしょう。

3. 事業所の回転率:25%以上

事業所の回転率(12 ÷ 平均利用月数)が25%以上であることが求められます。

回転率とは、利用者様がどれくらいの期間でサービスを終了し、次のステップに移行しているかを示す指標です。回転率が高いほど、「短期集中的にリハビリを提供し、自立につなげている」と評価されます。

平均利用月数の計算方法については、後ほど詳しく解説します。

4. 情報連携:リハビリテーション計画書の提供

利用者様が移行先の事業所へ移るにあたり、リハビリテーション計画書等の情報を移行先へ提供することが必要です。

これにより、移行先の事業所でも、これまでのリハビリテーションの内容や利用者様の状態を把握でき、スムーズなサービス提供が可能になります。利用者様にとっても、安心して新しいサービスを利用できる環境が整うでしょう。

通所リハビリテーションの算定要件

通所リハビリテーション(デイケア)で移行支援加算を算定するには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。

1. 移行実績:3%を超える移行率

評価対象期間内にリハビリテーションを終了した利用者様のうち、ADLやIADLの向上により通所介護等のサービスへ移行した方の割合が3%を超えていることが求められます。

訪問リハビリテーションの5%と比べると、通所リハビリテーションは3%と、やや低い基準になっています。これは、通所リハビリテーションの利用者様の特性や、サービス提供の形態の違いを考慮したものと考えられます。

2. フォローアップ:移行後の状況確認

訪問リハビリテーションと同様に、リハビリテーション終了日から起算して14日以降44日以内に、終了者に対して電話等で通所介護等の実施状況を確認し、その内容を記録していることが必要です。

3. 事業所の回転率:27%以上

事業所の回転率(12 ÷ 平均利用月数)が27%以上であることが求められます。

訪問リハビリテーションの25%と比べると、通所リハビリテーションは27%と、やや高い基準になっています。

4. 情報連携:リハビリテーション計画書の提供

訪問リハビリテーションと同様に、利用者様が移行先の事業所へ移るにあたり、リハビリテーション計画書等の情報を移行先へ提供することが必要です。

平均利用月数の計算方法

回転率の計算に用いる「平均利用月数」は、以下の式で算出します [1]。

平均利用月数 =  評価対象期間の利用者ごとの利用者延べ月数の合計  ÷ { (評価対象期間の新規利用者数の合計 + 評価対象期間の新規終了者数の合計) ÷ 2 }

「計算が複雑で分かりにくい…」と感じるかもしれません。

簡単に言えば、「利用者様が平均して何ヶ月間サービスを利用しているか」を示す指標です。この数値が小さいほど、短期間でサービスを終了し、次のステップに移行していることになり、回転率が高くなります。

実際の計算は、介護ソフトやエクセルなどを活用することで、比較的簡単に行えるでしょう。

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令和6年度介護報酬改定における変更点

最新アップデートの完了を確認しました

介護報酬は原則として3年ごとに改定されます。直近では2024年度(令和6年度)に改定が実施されました。

「また改定があったのか…」と感じる方もいるかもしれませんが、改定は介護サービスの質の向上や、社会情勢の変化に対応するために必要なプロセスです。

令和6年度介護報酬改定全体の改定率は+1.59%となり、その内訳は介護職員の処遇改善分が+0.98%、その他の改定分が+0.61%となっています [5]。

参考:令和6年度介護報酬改定について|厚生労働省

移行支援加算の単位数は据え置き

移行支援加算については、今回の改定で単位数の変更はありませんでした

「変更がないなら、特に対応は不要かな」と思われるかもしれません。しかし、周辺領域では様々な変更が行われています。

例えば、リハビリテーション・口腔・栄養の一体的取組の推進や、リハビリテーション計画書のデータ提出(LIFEへの提出)などが評価される新たな加算が創設されるなど、リハビリテーション分野全体としては大きな変化がありました。

これらの変化を踏まえ、移行支援加算の算定と合わせて、事業所全体のサービス提供体制を見直すことが重要になるでしょう。

届出の手続き|タイミングを逃さないように注意

時間の疑問・期限や期日をサポート

移行支援加算を算定するためには、事前に事業所の所在地を管轄する都道府県知事等への届出が必要です。

「要件を満たしているから、自動的に算定できる」というわけではありません。必ず届出が必要ですので、注意してください。

届出のタイミングは自治体によって異なります

届出のタイミングは自治体によって異なりますが、一般的には算定を開始したい月の前月の指定された期日までに提出する必要があります。

例えば、「毎月15日までに届け出た場合には翌月から算定開始、16日以降に届け出た場合には翌々月から算定開始」といったルールが定められています。

「届出を忘れていて、算定できなかった…」という事態は避けたいものです。

届出が遅れると、要件を満たしていても加算を算定できなくなるため、必ず事前に管轄自治体のウェブサイトや担当窓口で正確な期日と必要書類を確認してください。

必要書類の準備

届出に必要な書類は自治体によって異なりますが、一般的には以下のような書類が求められます。

  • 加算の届出書

  • 算定要件を満たしていることを証明する資料(移行実績、回転率の計算根拠など)

  • その他、自治体が指定する書類

書類の準備には時間がかかることもありますので、余裕を持って準備を進めることをお勧めします。

まとめ|移行支援加算で利用者の自立と事業所の収益向上を

まとめ

移行支援加算は、リハビリテーションの成果を客観的な数値で示し、利用者様の自立支援と社会参加を促進する上で非常に重要な加算です。

「算定要件が複雑で大変そう…」と感じるかもしれません。

しかし、算定要件である「移行率」や「回転率」を達成するためには、計画的なリハビリテーションの提供と、多職種・多機関との密な連携が不可欠となります。これらの取り組みは、加算の算定という目的だけでなく、利用者様により質の高いサービスを提供することにもつながります。

令和6年度の改定では単位数の変更はありませんでしたが、介護保険制度全体としては、より質の高いアウトカム(成果)を重視する方向性が明確になっています。

経営者の皆様におかれましては、この機会に改めて自事業所のサービス提供体制を見直し、移行支援加算の算定を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

移行支援加算の算定は、利用者様の自立支援という本来の目的を達成しながら、事業所の収益向上にもつながる、まさに「Win-Win」の取り組みと言えるでしょう。

まずは評価対象期間の実績を確認し、要件を満たせるかどうかを検討することから始めてみてください。皆様の事業所での取り組みが、利用者様のより良い生活につながることを心より願っています。

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さらに、障害福祉分野にも事業を拡大し、障害福祉サービス事業所を開設するとともに、同サービスに対応したAI障がい福祉記録ソフト「CareViewer challenge」も開発・提供しております。

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